『鎌倉殿の13人』で注目 鎌倉時代を舞台にしたファンタジー・伝記・ラノベが面白い

 ライトノベル方面では、織田信長ら戦国武将を美少女にした「織田信奈の野望」シリーズ(富士見ファンタジア文庫)の春日みかげが、こちらは義経を少女にした『鎌倉源氏物語 俺の妹が暴走して源氏が族滅されそうなので全力で回避する』 (ダッシュエックス文庫)を刊行。お兄ちゃんが大好きな義経が想いを暴走させて源氏を窮地に追い込むのを、ビビリの頼朝がハラハラしながら見ている構図が面白い。仇敵どころか命を助けてくれた恩人と慕う平清盛の霊に、このままでは源氏は滅亡すると告げられ挑む頼朝のバッドエンド回避策とは? もうひとつの鎌倉幕府創世記を楽しもう。

 1990年代に集英社コバルト文庫で刊行された、倉本由布による鎌倉時代が舞台の作品も、電子書籍で読めるようになっている。木曽義仲の息子の義高と頼朝の娘の大姫が登場する『夢鏡 義高と大姫のものがたり』 (集英社コバルト文庫)や、義高と大姫の悲運を描く『鎌倉盛衰記≪一≫ 海に眠る 義高と大姫 』から続く「鎌倉盛衰記」シリーズなどで、『鎌倉殿の13人』では南沙良が演じる大姫と、八代目・市川染五郎の義高による初々しくも悲しいドラマを、これらで予習しておきたい。

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