司波達也もリムルも上条当麻も蹴散らす? “本当は強いキャラ”はギルドの受付嬢!
見かけによらない強さに人は憧れるものらしい。ライトノベルの主人公にも、外見や印象からは想像できない強さを発揮して、壁を突破していくタイプのキャラクターが大勢いて、その活躍ぶりで強い支持を集めている。
Rakutenブックスの週間ライトノベルランキング(2021年11月8日~14日/https://books.rakuten.co.jp/ranking/weekly/001017/#!/)でトップに立った佐島勤『魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー3』(電撃文庫)は、魔法の能力で劣ると見られていた司波達也が、実はとてつもない力の持ち主で、彼を侮る者たちを蹴散らしていく姿に惚れさせた「魔法科」シリーズの最新刊だ。
魔法科高校を卒業した達也は魔法大学に進学しつつ、創設した一般社団法人メイジアン・カンパニーを拠点に、力の弱い魔法士たちを救済するプログラムを始める。干渉してくる勢力も国内外に現れたが、最新刊でとてつもない魔法を繰り出すことで黙らせる。その威力が驚きのレベルで、もはや宇宙最強と言っても良さそうだが、だからといって力を権力掌握に向けることなく、弱者を救い妹の深雪に尽くそうとするスタンスがカッコ良い。
2位の伏瀬『転生したらスライムだった件 19』(GCノベルズ)は、サラリーマンがファンタジー世界で最弱のモンスターとされるスライムに転生しながら、力を蓄えて強くなり、国を興して魔王の座に上り詰めていくシリーズの最新刊。9位の鎌池和馬『創約 とある魔術の禁書目録5』(電撃文庫)も、超能力や魔法が存在する世界で一切の能力を持たないただの人間だった上条当麻が、あらゆる異能の力を打ち消す右手を頼りに厳しい戦いを勝ち抜いていくシリーズの最新刊だ。
10位の衣笠彰悟『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編5』(MF文庫J)も、スーパーエリートでありながら正体を隠して超進学校の最底辺クラスに入った綾小路清隆が、周囲を動かしてのし上がっていく“陰の実力者”としての活躍に引きつけられる。
ここまではいずれも、大ベストセラーとなってアニメにもなった作品ばかりだが、これら“見かけによらない主人公”選手権に新しく参戦し、ぐいぐいと支持を伸ばしている作品がある。15位に最新の第3巻が入った香坂マト「ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います」(電撃文庫)のシリーズだ。