『キャプテン翼 ライジングサン』は予言の書か? オリンピックサッカー日本代表がたどる同じ道程
高橋先生の予言?
いま作中ではオリンピック準々決勝のドイツ戦、文字通りの死闘(実際生命の危険にさらされた選手は2名)のすえに日本がドイツを粉砕し、準決勝の舞台へと歩みを進め、いよいよ試合が始まるというところまで進んでいる。準決勝の相手は(作中のオリンピックで)地元スペイン、そしてスペインに勝った先、ファイナルの舞台で相まみえるのは十中八九ブラジル……。
そう、53年ぶりのメダル獲得へ向けて快進撃を続けるU-24サッカー日本代表。奇しくも両者はまったく同じ道程を歩むことになったのだ! これを高橋先生の予言……というのはあまりにも陳腐なので、これまで高橋先生が翼を通じて日本のみならず世界のサッカー界に多大な貢献をしたことへのご褒美だと受け止めようと思う。
作中のスペインには、ミカエルというトンデモ超絶プレーヤーがおり(どれだけトンデモなのかは作品で確認していただこう)、戦う前から翼が自信をなくしていたりと、日本が大苦戦すること間違いなしの相手。しかし翼は負けない。これは決まっている(笑)。
どんなにミカエルとスペインが強大な相手でも、日本は死闘の果てに勝利を掴むことになり(キーパーソンは岬だと思っている)、ファイナルの舞台へ進むことだろう。8月3日に行われるオリンピックのスペイン戦、翼たちに先立って、U-24代表はスペインから勝利をおさめることができるだろうか? そしてファイナルの舞台でブラジルと相まみえることができるだろうか? 先生も注目しているであろうこの一戦、おそらくこの試合からインスパイアされたものは、翼たちの試合展開にも影響を及ぼすだろう。
ぜひU-24代表には、翼たちにプレッシャーがかかるような素晴らしいプレーを展開してもらいたい。両オリンピック代表の熱い戦いが、我々に大きな喜びをあたえてくれるだろう。
■書籍情報
『キャプテン翼 ライジングサン(15)』
高橋陽一 著
出版社:集英社