『呪術廻戦』祈本里香と両面宿儺、どっちが強い? 勝敗を分けるのは"戦う動機”か

『呪術廻戦』祈本里香と両面宿儺、強いのは?

 さて、ここで気になるのは、果たして祈本里香と両面宿儺では、どちらが強いのか、ということだ。実は乙骨憂太は『呪術廻戦』本編には、(海外に行っているということで)しばらく登場していなかったのだが、先に触れた最新刊で満を持して登場――なんと、虎杖悠仁を殺すために日本に戻ってきたという設定だ。

 その勝敗(と乙骨の本心)については、まだ単行本化されていない部分の物語でもあるので、ここで詳しくは書くことは避けるが、新旧の主人公ふたりによる壮絶なバトルは見物(みもの)である。

 ちなみに、里香と宿儺のどちらが強いのかという話に戻れば、実は『呪術廻戦 公式ファンブック』の中で、さらりと作者の芥見下々が、「宿儺」だと答えている。しかしこれは、普通に戦った場合の話だろう。仮に、その戦いに「乙骨憂太を守るため」という“動機”が加わった時、里香の力が宿儺のそれを凌駕することもありうるかもしれない。何しろ乙骨と里香の強さの原動力は「純愛」だ(ただし、乙骨に憑いている存在は、現状では「リカ」と呼ばれており、0巻で解呪された「里香」と同じ怨霊かどうかは不明)。

 いずれにせよ、この謎めいた特級過呪怨霊と特級呪物の出方次第で、“呪い”をめぐるデスゲーム――「死滅回游」の展開は大きく変わっていくだろう。過熱する『呪術廻戦』から、ますます目が離せない。

■島田一志
1969年生まれ。ライター、編集者。『九龍』元編集長。近年では小学館の『漫画家本』シリーズを企画。著書・共著に『ワルの漫画術』『漫画家、映画を語る。』『マンガの現在地!』などがある。Twitter

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