『美味しんぼ』海原雄山の恐怖……! 読者を震え上がらせた激怒エピソード4選
冷やし中華はクズ料理
東西新聞家庭部の女性記者が冷やし中華について大発飯店の張料理長を通し、「食通のサカキバラなんとか」にインタビューすることになり、文化部の山岡と栗田も同席することになった。
その「サカキバラ」は海原雄山。名前を間違えられた雄山は取材の内容が冷やし中華であることを告げられると、「張さんの顔を立てて来てやれば冷やし中華だと? あんなものは中華料理なんかじゃない」と激怒する。
そして「冷やし中華のことをこの海原雄山に聞くなど失礼千万。そんなクズ料理のことが聞きたかったら、そこにいる与太者に尋ねるがいい」と冷やし中華を全否定。山岡が「そこまでいうからには食べたことがあるのか?」と応戦すると、「あんな下等なもの食べてみなければクズかそうではないか、わからぬというなら、食べ物について云々する資格はないわ」と啖呵を切った。
そこから親子喧嘩が始まり、山岡が雄山に冷やし中華を食べさせることに。雄山は山岡が作った冷やし中華を食べると全否定し、自分で冷やし中華を作ってみせる。それは山岡とは比べ物にならないほど美味しいものだった。
「冷やし中華はクズ料理」と断言した雄山だが、「冷やし中華を新しい中華料理として認める可能性があることを確かめられたことは収穫だった」と話す。そしてテレビ番組で「冷やし中華も作り方によっては立派な中華料理になる」と「クズ料理」発言を撤回した。
文化部のメンバーは「味比べには負けたけど中華料理を認めさせたので山岡さんの勝ち」と慰めたのだった。(『美味しんぼ』8巻より)
心の底にある優しさ
刺激的な言動や態度が続いた初期の海原雄山。少々怖い気もするが、ハンバーガーのエピソードにもあるように、食に厳しく態度や言動も刺激的だが、心の底で優しさ持っている。そんな優しさを読者が知っているからこそ、初期の「暴言エピソード」も人々に受け入れられているのかもしれない。