生身の女性が巨大化して戦う『GIGANT』は奥浩哉版『ドラえもん』か? 「すこし、不思議」な作風を考察

『GIGANT』は奥浩哉版のドラえもん?

 その後、物語は破壊神を倒したことで、一躍超有名タレントになってしまうパピコと零の恋愛模様の変化、そしてパピコが受け取ったダイヤルを作った宇宙人(?)たちの活動。そして「ETE」がもたらす新たな危機……と、パピコの存在を中心にいくつもの話が折り重なって進行している。この先、読み進めていくと、いつかまた「この漫画、けっきょくどんな内容なんだっけ?」と首をかしげる瞬間が出てくるかもしれない。でも、そんなときは原点に立ち返って、純粋にパピコという存在を楽しめば良いのではないか。パピコの可愛らしさ、一人の女の子としてのリアルな心の動き、そして躍動感溢れる戦闘シーン……。パピコに魅力をひたすらに堪能するのが、ある意味、この漫画の読み方の正解なのかもしれない。

■関口裕一(せきぐち ゆういち)
スポーツライター。スポーツ・ライフスタイル・ウェブマガジン『MELOS(メロス)』などを中心に、芸能、ゲーム、モノ関係の媒体で執筆。他に2.5次元舞台のビジュアル撮影のディレクションも担当。

■書籍情報
『GIGANT(6)』
奥浩哉 著
価格:本体660円+税
出版社:小学館
公式サイト

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