ジャンプ連載中『アンデッドアンラック』の超展開がすごい! あまりにもぶっ飛んだ“神”の概念とは?

『アンデッドアンラック』から目が離せない

 戸塚慶文の『アンデッドアンラック』(集英社)の第2巻が発売された。『週刊少年ジャンプ』で連載されている本作は、触ったものに不幸が訪れる「不運」(アンラック)の力を持つ出雲風子と、「不死」(アンデッド)の肉体を持つアンディの物語。

 2人は「否定者」と呼ばれており、対未確認現象統制組織“ユニオン”から追われていた。敵の追撃を逃れるためには組織に所属する否定者10人の椅子を2つ奪い、特殊チームに入らなければならない。「不可避」(アンアボイダブル)の否定者・ボイドを倒したアンディはもう一つの椅子を手にいれるため、ロシアにいる「不変」(アンチェンジ)の否定者・ジーナに戦いを挑む。

以下、ネタバレあり。

 ジーナは「不変」の力で空気の形を操り、不可避のバリアを作ることでアンディの攻撃を遮断していたが、風子の「不運」の力を利用したアンディの捨て身の攻撃によって大ダメージを受ける。もう助からないとわかったアンディはジーナがラクに死ねるようにとどめを刺す。

 ジーナは「不変」の力で死ねないことに苦しんでおり、かつて組織に捕まったアンディはそのことを知っていた。「不変」が解けて、実年齢の顔に変わっていくジーナは「醜くい姿は見られたくないの」と言うが「シワの数でお前の魅力は変わらない」とアンディは返す。

 強面でマッチョなアンディは、欲望丸出しのキャラクターだが、節々で女性に対して優しい気遣いを見せる。こういったシーンが彼の魅力を高めている。

 ジーナの死を悼み献杯する2人だったが、すぐに組織に捕まり、否定者の集う円卓の間へと招集される。アンディと風子が席に座ると、黙示録(アポカリプス)という喋る本が現れる。黙示録は「この地球で最初に見つかった古代遺物(アーティファクト)」で、10人の否定者が揃って円卓に座ると6つの課題(クエスト)を提示する。

 課題には「目的」と「(否定者の)参加人数」と「報酬」があるのだが、同時にすべての課題をクリアするための期限が設けられており、期限内にクリアできないと「UMA銀河(ギャラクシー)を追加する」と言われる。アンディと風子は「目的、UMA(未確認生物)スポイルの捕獲」「参加人数、3人」「報酬、不治(アンペア)の否定者の所在」という課題に、「不真実」の否定者・シェンと共に挑むことになる。

 ニューヨークで歩く腐乱死体(ゾンビ)の存在が確認されたという情報を元に、腐乱死体の出身地であるアメリカのネバダ州にあるロンギングへと向かう3人。町はゾンビで溢れかえっており、アンディは強引に蹴散らす。しかし、スポイルは町に入ったものは制限時間を過ぎるとゾンビにかかる呪いを仕掛けてくる。アンディはゾンビ化した女性と結婚式を挙げることと引き換えにスポイルの居場所を教えてもらい、スポイルのいる教会へと向かう。

 スポイルはあらゆるものを腐らせてゾンビにする力をもったUMA。アンディはゾンビ(にされた人々)と共闘して倒そうとするが、スポイルは巨大化。近づくものを腐敗させるスポイルを倒すために(腐敗の力が発生しない)宇宙空間へと飛ばし、アンディの力でなんとか倒す。

 しかし、額の封印(カード)を抜いたことでアンディの人格は豹変し「戦勝の神」(ヴィクトール)に変わってしまう。暴走するアンディを止めるため、すべての否定者がその場に集結。風子も含めた否定者9人VSアンディの戦いがはじまるところで次巻へと続く。

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