阿川佐和子が綴る“食卓の思い出”にワクワク 後藤由紀子の『アガワ家の危ない食卓』レビュー

後藤由紀子の『アガワ家の危ない食卓』評

愛しい日々の読書

今の状況をどう乗り切るか?

 そして「大地震のあと」という章。こちらは今現在の状況と似ています。友達みんなで集まってごはん会はできませんが、試練の時は人間の本質が出てきます。買い占める人は買い占めて、あるものを工夫して作ることに挑戦する人は、挑戦していきます。そんな時も佐和子さんは前向きに楽しんでいらっしゃいました。鼻歌うたいながら目尻に笑いしわを寄せていそうです。最期の和田誠さんとのエピソード、タイトルを見て、実はこのページから読み始めました。興味深いお話でした。是非このページから読みすすめて、デザートのように最後にもう一度読むのも良いかもしれません。

■後藤由紀子(ごとう ゆきこ)
1968年静岡県生まれ。静岡県沼津市の雑貨店「hal(ハル)」店主。庭師の夫、長男と長女の4人家族。センスの良い暮らしぶりが雑誌などで人気。著書に『50歳からのおしゃれを探して』『おとな時間を重ねる 毎日が楽しくなる50のヒント』『毎日続くお母さん仕事』『日々のものさし100』など、暮らしまわりにまつわる著書多数。

■書籍情報
『アガワ家の危ない食卓』
阿川佐和子 著
価格:1,485円(税込)
出版社:新潮社
公式サイト

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「エッセイ」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる