『鬼滅の刃』本誌、いよいよ最終バトルか? 無惨の意味深なセリフを考察
※本稿にはネタバレがあります。
『鬼滅の刃』第191話(『週刊少年ジャンプ』2020年9号)では、赫刀を発動させた柱たちと無惨との死闘。さらに炭治郎の復活が描かれた。
刀身が真っ赤になる“赫刀”を発動させた柱たち。彼らは愈史郎の血気術により、隠れ身からさらに闘いを優位にすすめようとする。しかし、悲鳴嶼、伊黒は、無惨の体内を透視した結果、脳と心臓が多数存在することに気づき戸惑う。そこで、同時に脳と心臓を攻撃して深手を負わせようとするも、上手くいかない。
一方、血清も手伝い、炭治郎は心肺停止から復活を遂げる。なおも苦戦する柱、善逸、伊之助、カナヲ。無惨の攻撃はカナヲにとどめを刺しかけるが、復活した炭治郎はすんでのところでヒノカミ神楽・輝輝恩光を繰り出してカナヲを救出、無惨は再びダメージを負う。復活した炭治郎の変わり果てた姿を見た無惨は「どちらが鬼か わからないな竈門炭治郎」と言い放ち、いよいよ決戦が始まるーー。
今回の注目ポイントは、炭治郎が無惨から「鬼」と見なされたことだ。思い出してみよう、無惨の細胞を持つ上弦の肆・半天狗が、鬼殺隊士を悪人呼ばわりしたことを。おそらく無惨にとっても(本音かはわかりかねるが)、自分が善で隊士が悪なのだろう。
人間の心の強さを示す“痣”、痣者たちの心の呼応による赫刀の発動。どちらも、精神を極限まで高めて会得できるもので、復活した炭治郎はそれをさらに突破するかのような強さを手に入れたはずだ。
無惨は自らの血を大量に混ぜた攻撃を繰り出すことで、隊士たちを追い詰めてきた。通常、無惨の血を与えられた人間は、無惨に忠誠を誓うことで鬼と化する。しかし、無惨があえて鬼にしない場合、その人間の肌は醜く朽ちて死んでしまう。だが、炭治郎は血清の投与と強靭な意思によって復活した。血を与えられて、なお抗おうとするその姿は、無惨にとって鬼に映るのだ。