9mm Parabellum Bullet、結成日に横浜の地で刻んだバンドの生き様 無二の道を突き進む21周年の始まり

一息ついてマイクを取った菅原が、「いつもは面と向かって言わないんですけど、今日から21周年ですから……」と前置きして、「滝くん、和彦くん、ちーちゃん、一緒にバンドやってくれてありがとう!」と告げた。突然の事態に3人が驚きながらはにかみ、会場から感嘆の声が沸く。
「この人たちと一緒にやらないとこういう音にはならないっていう瞬間がめちゃくちゃあるんですよ」という言葉に中村と滝が大きく頷いていたが、会場の誰しもが心から同意したに違いない。さらにスタッフやサポートギターにも感謝の言葉を贈り、「いつも言ってるから最後になっちゃったけど――ファンのみなさん、9mmを聴いてくれてありがとう‼︎」と笑顔で両手を広げる菅原。

「俺たちは、激しくてなんかぶっ飛んだことをしたいと思ってバンドを始めて。21年経っても、やってることは激しくて、エモーショナルで、あんまり変わってないと思う。それがいいんだと思うんですよ。これからも9mmを楽しんでください。俺たちはただロックンロールしたいだけだから。これからも、みんなに音楽をぶつけていこうかなと思っております。よろしくお願いします!」
そのまま「みんな一緒に行ってくれる?」「行けるかー! 行こうぜ!」と叫んで「Brand New Day」でラストスパートに突入。全力で歌を届ける菅原を中心に、滝がギターを放り投げる勢いで暴れ回り、かみじょうが全編ドラムソロのようなフレーズを畳み掛け、中村が極太の低音を轟かせながらシャウトする。菅原がマラカスを振ることでお馴染みの「Talking Machine」のイントロでは、中村が弾くヒゲダンスのフレーズに合わせてワチャワチャふざけ合う菅原と滝の姿に爆笑が湧くシーンも。もはやとどまることを知らないステージ上のカオスとオーディエンスの狂騒が渾然一体となって絶頂に達するなか、トドメに「叫び -The Freedom You Need-」が投下された。

「君が君でいるためには 自由が必要だろ」という確固たる決意表明に、数えきれないほどの拳と大合唱が応えて絶景を作り上げる。色褪せない初期衝動と重ねた歴史の強靭さを見せつけ、21周年の始まりを自らの主戦場・ライブハウスに堂々刻みつけた。
バンドにとって大切な数字“9”を含む19周年から、祝福に満ちた20周年を駆け抜け、その先へ一歩踏み出した9mm Parabellum Bullet。新たな情報として、今までリリースした楽曲のなかで収録曲順が奇数の楽曲のみを演奏する『Live「O」2025』を9月9日に開催するという、なんとも彼ららしい企画が発表された。誰にも真似できない無二の道を突き進む9mm Parabellum Bulletの旅は、これからも続いていく。
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