fav me、デビューライブで飾った“伝説”の幕開け 「日本武道館を通過点にしたい」終演直後の独占インタビューも

fav me『STARTING NEW WORLD』(撮影=Masayo、ポテヤマムラ)
fav me

 fav me(ファボミー)が、4月22日に渋谷Spotify O-EASTにてデビューライブ『STARTING NEW WORLD』を開催した。

 同グループは、FRUITS ZIPPERやCUTIE STREETらを輩出したKAWAII LAB.を運営するアソビシステムが、2025年2月に新たにスタートしたアイドルプロジェクト「PEAK SPOT」の第1弾グループとして結成。2月14日の結成発表から約2カ月半と短いものの、アイドル/モデル経験者からなるグループということもあり、チケットは即日完売。fav meだからこそ踏み出せる新たなる一歩、その一部始終を目撃した。

 ステージ裏からメンバー7人の気合の入った円陣が聞こえてくると、物語の始まりを告げるSEへ。夕暮れ時の曇り空に花びらが舞い、その花びらが集まり1つの花として咲き誇るオープニングムービーが流れると、メンバーカラーのリボンをあしらったチェック衣装に身を包む小野寺梓、阿部かれん、川岸瑠那、瀬乃まりん、丸山蘭奈、澪川舞香、中本こまりのメンバー7名が登場し、客席では7色のペンライトが点灯。記念すべきデビューライブに祝福の鐘が響き、グループにとって始まりの曲「New World」からスタートした。〈新しい世界がはじまる〉〈自分を信じて飛べ 涙を超えろ 何度だって〉というfav meだからこそより一層響く歌詞を力強いユニゾンで届ける。間髪入れずにエイトビートで導かれたロックチューン「ストレイト・ストライド」では盛大なコールが自然と沸き起こり、早くも勝利宣言とも言えるVの字を形成するフォーメーションダンスで、自信に満ち溢れたメンバーの決意の込もったパフォーマンスを見せつけた。

fav me『STARTING NEW WORLD』

 ステージもフロアも興奮冷めやらぬ中、ここでメンバーがひとりずつ自己紹介。

「こまりんって呼んで!いっぱい楽しみます!」(中本)
「fav meの最年少!いっぱい甘やかしてください!」(瀬乃)
「今日はらにゃのことお気に入りにしてね!」(丸山)
「まかしゃんって呼んで!みんなのこと大好き!」(澪川)
「あずさって呼んでください!君のこと幸せにします!」(小野寺)
「せーの!『かっとばせー!川岸―!』」(川岸)
「紫色は全部連鎖するからね!」(阿部)

 そして、ライブ当日に配信されたばかりの新曲「ちゅーしよう」を披露。メロディックパンク調のサウンドに乗せて〈ちゅっちゅちゅっちゅちゅ ちゅっちゅちゅっちゅちゅ〉とリフレインする歌詞、数え切れないキスマークを飛ばすキュートな振付けに会場中が釘付けに。後半ではシンセサイザーの合流と転調でより一層の感情の昂りを演出。今後グループを代表するキラーチューンになることを予感させる展開となった。

 この日初披露の新曲「ギュッてして!」では、曲前に「fav meのかわいいとこちゃんと見ててね!」とここぞとばかりにファンサする中本がエネルギッシュなソロパートで観客を魅了。ノンストップで続くポジティブソング「ケーキを食べればいいんじゃない?」では、高速4つ打ちビートの上をウサギが飛び跳ねるような振り付けではしゃぐfav meの面々。もやもやすることがあってもケーキを食べれば万事解決! と言わんばかりに全肯定してくれるのもfav meの強さなのかもしれない。それに呼応するように、小野寺のCメロソロパートに向けられた「あーずさ!あーずさ!」のコールはグループを後押ししようとする力に漲っていた。

 プレデビュー公演でも披露された「蒼のラブレター」は王道アイドルソング。そして本編ラスト、この日2回目の「ちゅーしよう」ではバックスクリーンに一般公開前のMVが投影される。「わたしをお気に入りにしてほしい」というグループ名の由来の通り、ソロカット満載のMVは一人ひとりの個性が輝く仕上がりになっている。

fav me 「ちゅーしよう」

 「ファボミー!」と繰り返すごとにボルテージが増していくアンコールを受けて、スクリーンに映像が映し出される。グループ名がメンバーに発表されたときには全員が「かわいい!」と目を輝かせ、まだ見ぬ景色を見るために一心不乱にレッスンを重ねる日々、彼女たちの表情には期待と不安が入り混じったような感情が垣間見えた。そして再び鐘が鳴り、白の衣装に着替えたメンバーがステージに戻ると、一度きりのデビューライブを噛み締めるように「New World」を歌い届ける。会場に集まったfan me(ファンの総称)と記念撮影をすると、重大告知として初の東名阪ツアー『We’re fav me♡』の開催と、メンバーにもサプライズの形で中京テレビでの地上波冠番組の放送決定が発表され、会場全体が歓喜の渦に包まれた。

 ここでデビューに至った7人の思いをひとりずつ語る時間に。

「今日まで諦めずにアイドルを続けてきて良かった。過去の自分に『この7人での道を選んでよかった』って、『正解だった』って言えるように一生懸命頑張ります!」(中本)

「夢は追い続ければ必ず叶うって、わたしがこの活動を通して証明していきたいです。だからここで宣言させてください。わたしたちfav meは日本一のアイドルを目指したいです!」(瀬乃)

「わたしはfav meで唯一アイドルは未経験。今度こそ本気で挑戦したい、自分のことを信じたいと思った気持ちを胸に飛び込んできました。アイドルとしての蘭奈を見守っていてほしいです!」(丸山)

「今まで叶えられなかった夢を、このfav meで叶えに来ました。最高の景色を、最高の一瞬をみんなと一緒に見ていきたいと思います。絶対にfav meから目を離さないでください!」(澪川)

「わたしはここに伝説のアイドルになりに来ました!未来になって『こんなアイドルがいたんだよ』って語り継がれるようなアイドルになれるように頑張るので、わたしとfav meの応援よろしくお願いします!」(小野寺)

「わたしを、fav meを見つけてくれてありがとうございます!グループとしては満員の武道館に立ち、それを通過点としたいですし、わたし個人としては東京ドームで始球式がしたいです!」(川岸)

「〈ひとりじゃ届かない場所も 君とだったら辿り着ける〉この歌詞が今のわたしたちを強く表している歌詞なんだと思っています。一緒に行きましょう、日本武道館!」(阿部)

 そして、涙を浮かべるメンバーもいる中、この日2回目の「蒼のラブレター」でラストを締めくくった。「それでは以上、わたしたち!fav meでした!」と別れを告げる7人の目には、楽しみでしかない将来への期待と揺るぎない覚悟とが涙とともに滲んでいた。大歓声と拍手喝采に包まれながら、最後に阿部かれんが一礼してフィナーレを迎えた。

fav me『STARTING NEW WORLD』

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