Sexy Zoneメンバー分析 第4回:松島聡、堂々と振る舞うムードメーカー ありのままの素直さでグループの推進力に

 そんななか、2016年に発表した初のオリジナルソロ曲「Break out my shell」は、当時の松島だからこそ表現できる、説得力のある楽曲だったと思う。表情の作り方、ハスキーさのなかに甘さを残した声、ダンスのキレ、あの当時に表現し得る最高の「松島聡のパフォーマンス」だったのではないだろうか。まさに“殻を打ち破る”、なにかをひとつ越えた瞬間だったように思えた。

 先述したように、グループのムードメーカー的存在である松島。先輩グループのメンバーからも「聡くん」「聡ちゃん」と、成長した今なお可愛がられている。松島は、雰囲気を盛り上げるだけではなく、笑顔を運ぶ存在でもある。お笑い好き、バラエティ好きを公言しており、グループのなかで笑いが生まれるときにはほとんどの場合、真ん中には松島がいる。彼が起こす偶発的なアクシデントはときに神がかり的。番組出演の際にはぜひ、注目してみてほしい。

 2021年にはドラマ『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)、舞台『赤シャツ』と演技の仕事が続き、いずれも好評を得た。歌やダンスにも通ずることだが、やはりポテンシャルというべきかエンターテインメントの勘というべきか、そういうものが松島には備わっている。加えて、よく悩みよく学ぶ。素直に成長していくタイプであることは、この10年間、多くのファンがその目で見て、知っていることだ。

 どんなときも、がむしゃらでシャカリキ。言うまでもなく松島の魅力だが、最近では、ほどよく肩の力が抜けてきたようにも見える。そうした余裕が、着々と成長する新たな「松島聡」の顔をのぞかせる。ジャニーズが好きで、ファッションが好きで、笑うことも笑わせることも好き。好きな服を着て、好きな色に髪を染め、ステージやトークをありのまま楽しむ松島こそ、きっと、メンバーやファンが好きな「聡ちゃん」だ。

 パフォーマンス力、度胸、愛嬌。デビュー当時には本人さえ不確かだったかもしれない才だが、ふとした瞬間「やはり松島聡だ」と思わせる。経験を自信に変えたとき、さらに光るだろう逸材のこれからが楽しみだ。

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