『平場の月』『花束みたいな恋をした』『片思い世界』 土井裕泰が描く“距離を見つめる愛”
土井監督は、“距離”を撮る演出家だ。それは登場人物のあいだの距離であり、時間との距離であり、そして観客と物語との距離でもある。『…
“乗る恐怖”から“見る物語”へ 『ホーンテッドマンション』が挑んだ映画的仕掛け
ディズニーランドの名物アトラクション「ホーンテッドマンション」は、恐怖を“見る”のではなく“体験する”ことを目的に設計された没入…
実写版『秒速5センチメートル』における“再構築”を読む 新海誠の“詩学”を奥山由之が更新
新海誠は、テキストの人である。映像が物語を牽引するのではなく、モノローグが映像を導く。映像は時間的な連続ではなく、記憶の断片を並…
『宝島』『遠い山なみの光』『ちはやふる』 “多作イヤー”が示す広瀬すずのキャリアの新局面
2025年の広瀬すずは、まさに怒涛の出演ラッシュで幕を開けた。1月にはNetflixシリーズ『阿修羅のごとく』、地上波連続ドラマ…
日本人が共有してきた“金曜の映画体験” 『金曜ロードショー』40周年を機に功績を辿る
40年にわたって、金曜の夜を彩ってきた『金曜ロードショー』(日本テレビ系)。1985年10月4日にスタートしたこの番組は、単なる…
『チェンソーマン』が解体したジャンプ的価値観 『レゼ編』が描くロマンスと破壊の二重奏
藤本タツキ原作のアニメ『チェンソーマン』は、とかくその圧倒的な映像表現だったり、OP映像の『パルプ・フィクション』や『悪魔のいけ…
映画ファン必修科目! 世界No.1ヒットメーカー、ジェームズ・キャメロン監督の偉業伝説
ジェームズ・キャメロンという映画作家の存在は、もはや単なるハリウッドの大物監督の枠を超えている。 『タイタニック』(1997…
『ブラック・ショーマン』にみる福山雅治のスター性 有村架純との見事なバランス感覚
福山雅治という存在は、日本のポップカルチャー史において特別な輝きを放ってきた。ある芸人がかつて「日本の女性は福山雅治に支配されて…
ペ・ドゥナは永遠に瑞々しさを失わない 『リンダ リンダ リンダ』が伝説的作品となった理由
ペ・ドゥナという俳優をスクリーンで観るにつけ、いつも思う。まるで地球に初めて舞い降りてきた宇宙人のように、好奇心に満ちた眼差しで…
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の“演出術”を紐解く スピルバーグの継承と逸脱
『ジュラシック・パーク』シリーズの第7弾『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(以下、復活の大地)が、どうやらそれほど評判が高く…
数字で読み解く『鬼滅の刃 無限城編』の凄さ 強固なファンダムを支える圧倒的ブランド力
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が凄まじい大ヒットを記録している。 史上最速となる公開8日間で、興行収入1…
ジェームズ・ガンはなぜ、スーパーマンを“はみだし者”に? レガシーからの脱却を紐解く
アメリカの興行収入2億ドルを突破し、大ヒット爆進中の映画『スーパーマン』(2025年)。本作はもともと、『スーパーマン:レガシー…
『ドールハウス』『見える子ちゃん』など 2025年に誕生した異なる3タイプの傑作“Jホラー”
いま、Jホラーが面白い。いや、そんなことは毎年言われてきていることなのだろうけど、2025年は特に興味深い展開を見せている。19…
“個人制作アニメーション”に眠る可能性 『無名の人生』『音楽』『JUNK HEAD』の凄さ
いまさら言うまでもないことなのだが、世界のアニメ市場規模は拡大の一途を辿っている。ある調査によると、その市場は2024年に300…
実写版『白雪姫』はなぜ批判を受けたのか? レイチェル・ゼグラーの発言を巡る議論を解説
ひょっとしたら実写リメイク版『白雪姫』ほど、公開される前から、そして公開された後からも、酷評の嵐に晒され続けた作品はないかもしれ…
『トップガン マーヴェリック』のアツい映画論 同じ“魂”は『侍タイムスリッパー』にも
アメリカ海軍のパイロット養成学校を舞台に、若者たちの恋と青春を描いた1986年公開の大ヒット作『トップガン』。その36年ぶりの続…
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』続編映画としてなぜ異質? 監督の気概を読む
ひとくちに続編と言っても、そのパターンはいろいろだ。スター俳優が長い時間をかけて絶対的ヒーローを演じ続ける『インディ・ジョーンズ…
宮﨑駿『君たちはどう生きるか』は高畑勲からの解放だった 『プロフェッショナル』を観て
それは、あまりにも突然のことだった。12月16日の放送前日になって、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)の次回エピソ…
『ハリー・ポッター』『スター・ウォーズ』……名曲を惜しみなく披露 ジョン・ウィリアムズ、30年ぶり来日公演は新たな伝説に
91歳の世界的マエストロ、ジョン・ウィリアムズが30年ぶりに来日した。『ハリー・ポッター』『スター・ウォーズ』『インディ・ジョー…
『MEG ザ・モンスターズ2』は最高のサマームービーだ 海底→海上で切り替わる巧みな構成
人類最強の男ジェイソン・ステイサムが、巨大人食いザメとタイマン勝負! 全世界で“MEG”Aヒットを記録した『MEG ザ・モンスタ…
ONE OK ROCK、Mr.Children、宇多田ヒカル……映画『キングダム』主題歌に共通する“生きろ”というメッセージ
ONE OK ROCK、Mr.Children、宇多田ヒカルの3組には共通点がある。映画『キングダム』に主題歌を提供しているのだ…
『インディ・ジョーンズ』の世界へ誘う巨匠 ジョン・ウィリアムズの音楽 映画史に残る名曲誕生秘話、最新作での“変化”も
『インディ・ジョーンズ』シリーズの最新作にして最終作、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(2023年)が、6月30日より公…
『インディ・ジョーンズ』はいびつな映画? 残酷描写に表れたスピルバーグの思想
6月30日より、『インディ・ジョーンズ』シリーズの最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が公開される。 それにあ…
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』、ゲームBGMが壮大な映画音楽に 秀逸な既存ポップスのセレクトも
アメリカの議会図書館では、「文化的・歴史的・芸術的に重要」と思われる録音を毎年25作品選び、永久保存楽曲として収蔵している。20…
ショーン・メンデスの歌声が映画に与える奥深さ 『シング・フォー・ミー、ライル』観客を夢中にさせる音楽のパワー
筆者はよく思うのだが、最近の映画はとにかく説明が多すぎる。ややこしい設定を観客に理解させるためのトリセツが、どんどん長尺になって…








































