Vaundyもイラスト描き下ろし!? 『薫る花』『CITY』『光が死んだ夏』……終幕の夏アニメを原作者らが惜別

Vaundyもイラスト描き下ろし 夏アニメ終幕

 2025年夏クールのアニメが最終回を迎え、SNS上では原作者やアニメーター、さらにはアーティストまでがイラストを投稿し、ファンの間で大きな話題となっている。Xにポストされる最終回記念のイラストは、作品の余韻をさらに盛り上げる“アフター花火”のような存在になっている。

 まず注目を集めたのは、最終回が9月28日に放送された『薫る花は凛と咲く』。底辺男子校の都立千鳥高等学校に通う紬凛太郎と、由緒正しきお嬢様校の私立桔梗学園女子高等学校に通う和栗薫子の2人が、互いの学校の溝を越えて心を通わせていく青春学園物語だ。最終回放送直後、原作者・三香見サカは自身のX(@_mikami_saka_)で薫子と凛太郎が微笑み合うワンシーンのイラストを投稿。浴衣姿の薫子と凛太郎が向き合って微笑む様子は、視聴者の「尊い…」という共感を呼び、コメント欄には感謝と惜別の声が溢れた。


 『薫る花は凛と咲く』のキャラデザインなどを務めたアニメーターの徳岡紘平もX(トクヲカ X @toxan_7)にてイラストをポスト。薫子と凛太郎を中心に、登場人物の宇佐美翔平や夏沢朔、依田絢斗、保科昴が描かれたイラスト。原作のキャラクターたちがそのまま動いているような、表情や性格が現れた一枚だ。主要キャラたちが勢ぞろいした一枚に「このメンバーが青春を彩ったんだな」とファンの胸を熱くさせた。


 『CITY THE ANIMATION』の公式X (@city_anime_info)でも最終回を迎えイラストが投稿された。都市「CITY」を舞台に、一文なしの大学生・南雲美鳥を中心に、彼女の周囲で起こる出来事が波及し、街全体を巻き込んで展開していくガールズ・ラン・コメディの漫画『CITY』が原作の作品。夜空に「夢」の文字、そこからキャラたちが顔を出す賑やかな構図は、まさに『CITY』の世界観を凝縮したもの。南雲美鳥やにーくら、泉わこ、さらには真壁鶴菱まで登場する“総出演”に、ファンは「最後までCITYらしい」と微笑んだことだろう。


 9月27日にはアニメ『光が死んだ夏』も最終回が放送。原作者のモクモクれんもイラストをポストした。『光が死んだ夏』は”ナニカ”が男子高校生の光を乗っ取ってしまう、青春ホラー作品。自身のX(モクモクれん X @mokmok_len)では、主人公の佳紀と”ナニカ”に乗っ取られた光を中心にキャラクターたちが青春を謳歌する様子のチェキ風イラストが投稿。合唱コンの練習中の瞬間や放課後のような1枚、みんなで線香花火を楽しむチェキが机の上に並べられている。”ナニカ”である光もたっぷり夏を楽しんだようだ。


 そして驚きのサプライズは、主題歌を担当したVaundyの“参戦”。自身のX(@vaundy_engawa)に投稿したのは、光が自分の体内をめくり、その奥から黒い渦が渦巻いているという、なんとも不穏でホラーなタッチのイラスト。まさに『光が死んだ夏』のテーマ性を凝縮した一枚であり、音楽家としてだけでなく、ビジュアルでも作品世界を表現するVaundyの多才さに驚きを隠せない。大きな『ひかなつ』愛を見せた。『光が死んだ夏』は第二期の制作も決定している。


 2025年夏アニメは幕を閉じてもなお、イラストという形で作品の余韻を残し、ファンとクリエイターをつなぎ続けている。画面の向こうで育まれた青春や物語は、SNSを通じてこれからもしばらく語り継がれていくことだろう。クリエイター陣が紡いだイラストは、過ぎゆく夏の記憶を確かに刻み込んだ。この余韻を抱きしめて、私たちはスクリーンに映し出される秋、そして冬の物語を待つ。

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