【漫画】良ビジュ後輩は好きになっちゃダメ? ツンツン猫系ヒロインが可愛い『狐坂くんには絆されない』

年上にリードされるのも良いけど、小悪魔っぽい年下にかき乱されるのもたまらない。Xに8月中旬に投稿された『狐坂くんには絆されない』では、後輩の男子生徒・狐坂に求愛されるも絆(ほだ)されないようにツンケンした態度をとってしまう女子生徒・猫谷の可愛らしいやり取りが描かれている。
真っすぐさとあどけなさが交差する、ニヤニヤ必至の本作の作者・鈴宮とーやさん(@ssszmy_108)に、どのように本作を描いたのかなど話を聞いた。(望月悠木)
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「絆されない」にしたワケ
――なぜ『狐坂くんには絆されない』を制作したのですか?
鈴宮:実は3年前に制作した作品なので、当時の記憶は曖昧ではあります。「動物をテーマにしたキャラを作りたい」と思い、ツンツンしているけど懐くと可愛い猫系ヒロインと、思考が読めない狐系ヒーローを考えました。
——「騙されない」や「誑かされない」などではなく「絆されない」をタイトルにした背景を教えてください。
鈴宮:狐坂は沼男タイプに見えて本当は純粋で一途です。その愛を受け止める度胸や土台が無いために逃げたい猫谷の状況を、ポップで可愛く表現しようと考えた時に「絆されたくない」が一番最適だと考えました。
――人懐っこい後輩男子と警戒心の強い先輩女子という切り口になった背景は?
鈴宮:この設定は本当に思いつきだったような気がします。「こんな2人なら可愛いんじゃないかな」くらいの感覚でキャラを作っていった結果、今回の形に落ち着いた感じです。基本的にキャラを作る際は深く考えず、萌えるキャラの属性や関係性をとりあえず描くことを意識しています。
——派手な展開はなく、本作は2人のやり取りがメインになります。読者を惹きつけるストーリーを描くために意識したことは?
鈴宮:まずキャラの関係性がわかる会話は常に意識しました。「無駄な会話を作らないこと」「テンポが悪くならないこと」は自分の中で常に注意して描いています。また、口調も含めてですが、ちょっとしたやり取りでも「兎田は男関係にだらしない」「猫谷はその影響で狐坂に警戒心があるが面倒見は良い」「狐坂は猫谷に懐いているけど兎田には距離がある」といった見せたいところをわかりやすく表現できるように何回も描き直しました。
表情の変化に注目
――猫谷、狐坂、兎田はどのように作り上げましたか?
鈴宮:動物から連想しました。猫谷は猫目で黒髪、狐坂は金髪で笑うと糸目、兎田はまる目でツインテールという感じです。基本的にひと目でわかるよう、キャラの髪型や目の形は被らないようにすること、さらには表情管理を意識してデザインしています。
——猫谷の強情な性格、狐坂の一見軽薄そうに思える性格が、すれ違い、絡み合う展開が面白かったです。2人のセリフや表情を描くうえでのこだわりは?
鈴宮:猫谷のイメージする狐坂を初めにたくさん出すことと、本来の狐坂を後半に出すことでギャップを作ることです。狐坂は本来ずっとストレートに猫谷に愛情表現をしています。ただ、猫谷から見ると「軽薄な印象でしかない」というのを表現したくて、ヘラヘラと笑ったり誤魔化したりするシーンを多めに入れました。逆にずっとしかめっ面な猫谷の表情が豊かになることで、心を開き始めているように見せました。2人の変化にあわせて読者の印象も変わるようにしています。
——たしかに猫谷が徐々に絆されていく表情の変化は印象的でした。
鈴宮:「はいはい」と受け流していた狐坂の冗談めいた本音をきちんと受け止めた時の表情は、猫谷の本当の気持ちが見えて、描いていて一番楽しかったです。
――今後の漫画制作における展望を教えてください。
鈴宮:現在、休載中ですが連載漫画『ご褒美は護衛のあとで』や、成人向けの作品を制作中です。また、来年にかけてまた“女の子が恋愛を頑張るむずきゅん”にチャレンジしようと思っています。成人向けで描くヒロインやヒーローと、少女漫画で描くカップルは全く違ったキャラクター性や設定なので、どちらの鈴宮とーやも楽しんでいただけたら嬉しいです。掛け合いをメインにした女の子が推せるカップルやキャラをたくさん作れるように頑張ります。
























