THE RAMPAGE・陣、1stエッセイ『JOKER』インタビュー グループの軌跡や中務裕太との絆を感じるエピソードを語る

LDH JAPANと幻冬舎がタッグを組み、毎月書籍を発売するプロジェクト「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。その第8弾として、リーダーの1人であるパフォーマー・陣の1stエッセイ『JOKER』が刊行された。
時に厳しく、時に細やかな気遣いでメンバー16人をまとめあげることから、“THE RAMPAGEの母親的存在”として愛されている陣。そして彼自身もまた、グループ随一の“THE RAMPAGEファン”として、メンバーやRAVERS(THE RAMPAGEファン)を深く愛している――。『JOKER』には、そんな関係性がオープンに綴られている。普段は陽気におどけることも多い陣だが、彼は今、THE RAMPAGEに対してどんな想いを抱えているのだろうか。リーダーとしてのこだわりや、陣が大事にしている存在など、さまざまな切り口で語ってもらった。
表紙にも表れた“THE RAMPAGEの日常風景”
――「GL-16 ~THE RAMPAGE BOOKS~」では、メンバーがさまざまな形式で書籍を刊行していますが、陣さんがエッセイを出そうと思ったのはなぜでしょうか。

書籍を作るにあたって、幻冬舎の方と打ち合わせをさせてもらった時に「やっぱり、陣さんの言葉を聞きたいっていう人が多いんじゃないですか?」と提案していただいて、自分も話すの好きやし、インタビュー形式のエッセイを作っていこうと思いました。ホンマは文章のみで考えていたんですけど、担当編集さんからの「ファンのみなさんは、写真も見たいと思いますよ」という意見もあり、最終的には写真だけのページも入れさせていただきました。
――写真を撮る際のこだわりは?
写真についても、担当スタッフのみなさんと打ち合わせさせてもらったんですけど、THE RAMPAGEの陣と普段の坂本陣、両面を出したいというのは僕のこだわりですね。メリハリをつけたいなと。とはいえ、THE RAMPAGEの陣のほうも、あまり硬い印象にならないようにと意識していました。
――ソロ写真で表紙を飾るメンバーが多い中、表紙をメンバーと撮っているところに、THE RAMPAGEのリーダーであり、メンバー愛の強い陣さんらしさが出ているなと感じました。
ありがとうございます。最初から、表紙は1人で撮るつもりがなくて。タイトルの文字だけにするか、メンバー全員と撮るかのどっちかだと思ってたんです。それで今回はリーダーの権力を使い、メンバーを招集させてもらいました(笑)。
『JOKER』の撮影のためだけに集まってもらったのですが、みんな「陣さんにギャラ払ってもらわないと~」とかブーブー言いながら撮ってました(笑)。僕がそうやってメンバーにいじられてる感じも、“THE RAMPAGEの日常風景”というか。普段の関係性や僕のキャラクターが想像できる表紙になったんじゃないかなと思います。

――『JOKER』というタイトルについても教えてください。
この本を作るためにインタビュアーさんに自分の考えを話していく中で、自分の性格が明確に見えてきて、“ジョーク”や“ふざける”が僕のキーワードやなって思ったんですよね。“LDHイチふざけてる男”と言われる時もあるくらいなんで(笑)。と同時に、リーダーという立ち位置も、トランプで特別な意味を持つジョーカーと重なって見えたりして。「『JOKER』ってカッコいいな」って思いました。
――エッセイを読ませていただいて、個人的には、パブリックイメージ通りというか、恐らくファンの方が知っている陣さん像がそのまま綴られているんだろうな、という印象を受けました。ご自身はどう感じますか?
僕、素の自分ではない姿を見せるのが苦手なんですよ。あえてキャラを作るというのが苦手で。だから、『JOKER』を読んでいただく方にも、割と素のままの自分を見ていただけるのかなと思います。でも、逆もあるんじゃないかな?
――というと?
この本の制作は、インタビュアーさんに「あの時はこう思ってました」というのを全部お伝えして、それを整理してまとめていただいたんです。作ってる時はただ必死だったんですけど、完成した本を後々読み返した時に「自分ってこんな感じなんや!」っていうのがわかって嬉しかったんです。それと同じように、読んでくれた方の中には「こんな陣さん、知らなかった」とか、初めて聞くエピソードに驚かれる方もいるんじゃないかなと思います。
赤裸々に語れたのはRAVERSへの信頼があってこそ
――結構、赤裸々に語られていますが、できるだけ赤裸々に語った背景には、どんな想いがあったんでしょうか。
THE RAMPAGEの軌跡を書いていくにあたって、RAVERS目線と、僕らのファンではない読者の方目線の2つを意識していました。
RAVERSの中には、古くから応援してくれている人や最近新しくファンになってくれた人など、いろんな方がいますが、今のRAVERSは、もし自分がTHE RAMPAGEの深いところまで語ったり、多少ネガティブなことを言ったとしても、それで離れていきはしないなと思ったんです。「何をやっても受け入れてくれるだろう」って。
――RAVERSのみなさんを信頼してるからこそ、素直に話したってことですよね。
もちろん中には「そんな生々しい話聞きたくない」っていう人もいるだろうけど、グループ結成から10年以上経った今、自分が本を作るんやったら、僕ら16人が辿ってきた軌跡をちゃんとみんなに伝えるべきだなと思いました。
――では、まだファンじゃない人に対しては?
ファンじゃない人は、基本的に表でアーティストとして活動している自分達のことしか知らないじゃないですか。LDHという大きな看板も背負っていますし、大舞台でパフォーマンスさせていただくだけの経験をちゃんとしてきてるグループなんです、というのを知ってほしいと思いました。
それに、キラキラとした面だけを見せるのは僕ららしくないな、という想いもありましたね。ちゃんと生身でぶつかって、時には失敗もして、一歩一歩踏みしめながら進んできた先に、今のステージがあるっていう感覚なので。僕らの泥臭い部分も知ってもらうために、思い切って書きました。