アニメ『メダリスト』原作漫画の魅力を広げる3DCG制作 名作『ユーリ!!! on ICE』とのスケートシーンの違いは?

近年、海外のスケートサイトや有名スケーターの個人SNSなどでは、氷上にカメラを置き、スケートスピードを体感できるような映像や、小型カメラの数センチ横でジャンプを飛んだり、ステップ時の足捌きやエッジの傾き加減を撮影したりといった動画がアップされることも多い。『メダリスト』のスケートシーンは、こうしたSNS動画を彷彿させるカメラワークとなっているのだ。
一方『ユーリ!!! on ICE』は、リンクサイドから選手たちの全身の動きを定点観測するようなアングルが多く、煽りや足元のアップカットもさほど多くはない。振り付けや、ステップからスピンやジャンプへ移行する流れをワンシーンで観ることが多いため、まるで自身がリンクサイドから選手の演技を見つめているような、作中のヴィクトルコーチの目線が味わえるのだ。シニア競技を描いた作品ということもあり、アニメではTV中継を彷彿とさせる実況アナウンスなども採用されており、『メダリスト』とは違った競技スケートならではの緊張感、プログラムへの没入感を感じることができる。
ここまで紹介した通り、『メダリスト』と『ユーリ!!! on ICE』は異なる制作手法、スタンスでフィギュアスケートの魅力を描いた作品だ。2作品ともアニメの鑑賞はもちろん、原作を読み比べてぜひその違いとそれぞれの魅力を感じてほしい。






















