『わたしの幸せな結婚』最新巻が1位 騒動を乗り越えた美世の物語が幕を開ける【ライトノベル週間ランキング】

Rakutenブックスのライトノベル週間ランキング(2025年3月10日~16日)は、TVアニメの第2期が放送中の顎木あくみによるシリーズ最新巻『わたしの幸せな結婚 九』(富士見L文庫)が1位。第8巻から1年ぶりとなる新刊で、斎森の家から久堂清霞のところへと嫁ぐことになった美世が、TVアニメ第2期で描かれている騒動を乗り越え、ようやく結婚を果たして「久堂美世」となってからの物語がいよいよ幕を開ける。
本文中でも「く、久堂美世です。初めまして!」と名乗る描写が出てきて、ようやく“幸せな結婚”にたどり着いたのかと思うと感慨もひとしおだが、清霞や部下の五道佳斗にとって仇敵ともいえる土蜘蛛が封印を破って行方をくらまし先への不安を誘う。美世と清霞が新婚旅行も兼ねて本家にあたる旧都の宮小路家を尋ねたところに、ユージンという名の男が現れ美世を口説き、美世が持つ異能の力にも強い関心を示してこれからの混乱を予感させる。
TVアニメ第2期で「異能心教」を興し率いる甘水直と繰り広げたような激闘がまた起こるのか。世界にも異能の力の使い手たちがいることも明かされ、戦いが国際化するのか。美世が宮小路家で前に清霞の母の芙由から受けたような“いけず”な扱いを受けるのか。いろいろと気になるところもある最新巻。美世自身が自分の意思で動き清霞や周りの困っている人たちを助けようと動く姿にここまで来たのかと感慨を味わおう。
2位は、衣笠彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編1』(MF文庫J)。ついに始まった最終学年のストーリーだが、2年生編の最後で所属するクラスを最優秀のAクラスへと押し上げた立役者の綾小路清隆が、クラスを移籍してしまうという驚きの展開がぶち込まれて先が見えなくなっている。堀北鈴音たちは最高のクラスメイトから最強の敵となった綾小路清隆を相手にAクラスを維持できるのか。そもそもどのような思惑で移籍したのか。先が気になってばかりの『3年生編』となりそうだ。3月25日発売。
3位と4位は電撃文庫の人気シリーズ最新刊が並んでランクイン。まずは川原礫『ソードアート・オンライン プログレッシブ9』(電撃文庫)。『SAO』シリーズの原点とも言える「アインクラッド編」を改めて詳細に描いていく『プログレッシブ』の最新巻では、キリトが第7層フロアボス戦を経て吸血鬼の眷属へと変貌してしまい、弱点を負わされたキリトの冒険が続く。4位は佐島勤『新・魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち7』(電撃文庫)。司波達也らが卒業した国立魔法大学附属第一高校に入学した遠上茉莉花と十文字アリサがヒロインの『キグナスの乙女達』最新刊で、ハロウィンやクリスマスといった学園ものらしいテーマの短編が収録されている。
5位と6位はノベルス系の超人気シリーズ最新刊。まず5位は、天岸久弥『魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~12 小冊子付き特装版』(KADOKAWA)で、武具工房長を務めるヨナス・グッドウィンの身辺がいろいろと騒がしくなりそう。特装版には作者書き下ろし短編や公式4コマ『まどダリ』、アニメ放送中応援イラストなどを収録した、豪華フルカラー小冊子が付く。3月24日発売。6位は、伏瀬の「転スラ」シリーズ最新刊『転生したらスライムだった件22』で、リムル不在が続く中でテンペストの面々による奮闘が続く。