【ライトノベル最新動向】「ダンまち」シリーズが続々ランクイン! 「青春ブタ野郎シリーズ」最新巻も並ぶラノベ週間ランキング

「ダンまち」シリーズが続々ランクイン!

 「ダンまち」が強い。Rakutenブックスのライトノベル週間ランキング(10月14日~20日)は大森藤ノによるシリーズ最新作『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか20 小冊子付き特装版』(GA文庫)が1位で、通常版の『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか20』(GA文庫)が5位と、12月15日の発売を前に早くもランキング上位に並んだ。

 冒険者を目指してダンジョンがある街・オラリオにやってきたベル・クラネルという少年が、神様のヘスティアと共にファミリアを盛り立てようと活動しているうちに、仲間を得てどんどんと強くなっていく成長ストーリーが描かれる「ダンまち」シリーズ。ベルの強さを見込んで過去にアポロンやイシュタルといった他の神さまがちょっかいをかけてきたが、共に退けファミリアを守ったところに別の不穏な影が漂い始める。

 現在放送・配信中のテレビアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ 豊穣の女神篇』では、そうした状況下にあるベルが描かれていく。小説の方は、シリーズでも最高潮の盛り上がりを見せるエピソードを経て、どうにか落ち着いたベルをめぐるストーリーへと移っており、最新巻もその延長で若き冒険者を育成する「学区」がオラリオに来て、そこに所属する生徒たちとオラリオとのバトルが繰り広げられる。前巻で「学区」とも関わりを持ったベルが板挟みに合うドタバタを楽しめそうだ。

 ランキングでは、同じ世界観で主役をベルが憧れるアイズ・ヴァレンシュタインが所属するロキ・ファミリアに変えた外伝シリーズの最新刊『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア15 小冊子付き特装版』(GA文庫)が3位に入った。通常版『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア15』(GA文庫)は19位。発売は2025年1月12日と本編より先だが、内容が本編と裏表にあるシリーズだけに、「ダンまち」ワールドを味わい尽くす上で必読だ。

 2位は、徒然花の原作小説を木野咲カズラがコミカライズした『誰かこの状況を説明してください! ~契約から始まるウェディング~10』(アリアンローズコミックス)。貧乏貴族の令嬢ヴィオラに超名門公爵家からの結婚話が舞い込んで始まるドタバタを描いたウェディング・コメディで、前巻ではオーランティア国の王太子から突然ヴィオラが求婚される事態が描かれた。契約結婚から始まって次第に深まる本当の愛の行方を小説に続いてコミカライズでも追っていこう。12月12日発売予定。

 4位は、佐島勤による人気シリーズの最新刊で12月10日発売の『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー9』(電撃文庫)。圧倒的な力を持つ魔法師の司波達也を主人公にしたシリーズは、サンフランシスコでの暴動を日本から出向いて鎮めた達也が、日本に戻って富士山麓における遺跡の争奪戦でも勝利を収めた後、達也に恨みを抱いた元老院四大老の一人が刺客を差し向けバトルが始まる。苦境を乗り越え妹の深雪を守る達也のカッコ良い姿は見られるか?

 6位は、衣笠彰梧による人気シリーズの最新刊となる『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編12.5』(MF文庫J)。学業を含めたあらゆる課題がポイントとなって生徒たちのランクを左右する学園を舞台に、実力を秘めて暗躍する綾小路清隆を主人公としたシリーズで、2年生としての戦いがいよいよ終わって最終学年となる3年生へと向かうストーリーが繰り広げられそう。11月25日発売。

 7位には、10年に及ぶ刊行を経て完結となった鴨志田一のシリーズ最新刊『青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない』(電撃文庫)がランクイン。ネットで人気だった「霧島透子」というシンガーの正体を、主人公の梓川咲太が探る展開が続いていたが、咲太のガールフレンドで人気女優の桜島麻衣が、なぜか霧島透子は自分だと言ってそれを世間が信じてしまい、咲太の周辺の人間関係も大きく変わってしまう異常事態が発生する。

 人の思いが認識を変える「思春期症候群」の影響らしく、咲太はいったい誰の思いが世界を変えているのかを突き止めようとする。霧島透子の本当の正体が分かり、過去のシリーズで描かれてきたエピソードと大きく関わっていたことが判明して苦悩する咲太だったが、麻衣や周囲をそのままにはしておく訳にはいかない。決断を求められる展開を通して、思春期を乗り越えていこうとする人々の前向きの意思に触れられる。そんな完結編だ。

 8位は、石田リンネ『十三歳の誕生日、皇后になりました。10』(ビーズログ文庫)。13歳になって赤奏国の後宮に入った莉杏を迎えたのは新たな皇帝となった暁月。最初は子供扱いされていた莉杏が、お互いの関係を築き上げていくストーリーで楽しませてくれたシリーズで、最新刊では美しく成長して皇后としての仕事も卒なくこなすようになった莉杏と、皇帝としての経験を重ねた暁月の関係に変化が訪れる。莉杏は前のような暁月との関係を取り戻せるのか? キュンとさせられる後宮ロマンスだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ランキング」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる