中川翔子のエッセイ「道徳」教科書に掲載 ヒカキン、藤井聡太、大谷翔平も登場……エンタメ化する背景は?
■教科書、表紙がかわいくなっている?
また、教科書の表紙は、イラストレーターにとって重要な活躍の場になっているようである。中川の文章が掲載される教育出版の令和7年度版「中学道徳 とびだそう未来へ」で、表紙イラストを手掛けるのはイラストレーターのみずすである。
Gakkenの令和6年度版「新版 みんなのどうとく」はいつかが、光村図書の令和7年度版「中学道徳」の表紙は尾崎智美が担当している。いずれも人気イラストレーターであり、優しいタッチの絵柄が魅力だ。筆者が小学生の頃には考えられなかった、親しみやすい教科書に仕上がっている。
🏫お知らせ🏫
令和7年度版 中学校教科書「中学道徳 とびだそう未来へ」(教育出版)表紙イラスト担当しました。
来年からよろしくお願いします!https://t.co/AqM7iIovGQ pic.twitter.com/mpcCVqq0Ft— みずす (イラストレーター) (@tatakinofu) May 13, 2024
令和6年度版小学校道徳教科書「新版 みんなのどうとく」(Gakken)表紙を1年生~6年生まで、全学年分描かせていただきました。
来年、子どもたちに届くのがとても嬉しいです。よろしくお願いします🌸【特設サイト】https://t.co/dtaeydCeBn pic.twitter.com/0apvtp7hUE
— いつか (@itukaki) April 19, 2023
もうすぐ6月になりそうですが、令和7年度版中学生用道徳の教科書(光村図書)の表紙担当させていただいてます pic.twitter.com/9t3rZcnRjC
— 尾崎智美 (@ozaki_t) May 19, 2024
教育芸術社の令和6年度版『小学生の音楽』の表紙は、京都アニメーションによってアニメ化もされた漫画『日常』などで知られる漫画家・あらゐけいいちが担当している。あらゐは表紙のみならず、本文に登場するキャラクターのイラストを担当。『日常』のキャラ、東雲なのを思わせるキャラも登場するなど、ファンにはたまらない教科書となった。
教科書に漫画を載せることに情熱を燃やした漫画家といえば、『釣りキチ三平』で知られる漫画界の巨匠・矢口高雄である。道徳の教科書にエッセイ集『ボクの学校は山と川』『ボクの先生は山と川』に収録された文章がイラストと漫画も合わせて採用されたとき、矢口は大いに喜び、「『害虫』と批判された漫画が教科書に載る。『やったぜ』と思ったね」と語っている。
教科書にかわいらしいイラストや漫画が載るのは、今や普通のことになり、各社そのクオリティを競っているようである。そして、教科書という少々特殊な出版物は、多くの子どもたちの目に触れるだけに、タレント、漫画家、イラストレーター…… あらゆるクリエイターにとって特別な存在なのかもしれない。
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