『呪術廻戦』虎杖悠仁は真の主人公になるか? 宿儺戦のカギとなりそうな覚醒フラグの数々
※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。
今『呪術廻戦』を読んでいる読者の多くは、虎杖悠仁がいつ“主人公らしい活躍”を見せるのか気になって仕方がないのではないだろうか。両面宿儺と呪術高専サイドのキャラクターたちが激突する展開のなかで、その期待はさらに膨れ上がっているはずだ。
本稿では3月4日発売の『週刊少年ジャンプ』14号(集英社)に掲載された最新エピソードまでの内容を踏まえて、これまで積み重ねられてきた覚醒フラグを検証していきたい。
宿儺と呪術高専サイドの戦いはおよそ1カ月の準備期間を経て開幕しており、そのあいだに虎杖はさまざまなパワーアップを遂げている。まず作中で明示されたものからいうと、反転術式の習得が挙げられるだろう。
今まで反転術式は家入硝子や数人の特級術師など、限られた面々しか扱えなかったが、虎杖は1カ月のうちに習得したらしく、宿儺に負わされた致命傷をいくども回復している。元々羂索によって“宿儺の器”として作り上げられた虎杖の肉体は、異常なほどの頑丈さを誇っていたが、そこに回復力が上乗せされた形だ。
また、虎杖はおそらく赤血操術を身に付けることにも成功している。第251話「人外魔境新宿決戦(23)」では、宿儺に吐きかけた血を“炸裂”させるような描写があったが、これは以前脹相が使っていた赤血操術の技「超新星」によく似ていた。
そもそもこの戦いが始まる以前、準備期間において虎杖は脹相と加茂憲紀から何かを教わっていたことが示唆されている。2人に共通する点といえば、赤血操術の使い手であることなので、自分の血液をコントロールして戦う術を学んだものと推測できるだろう。
また虎杖は脹相、壊相、血塗を除く「呪胎九相図」の“兄弟たち”を喰って取り込んだことも仄めかされていた。作中では明言されていないものの、やはりこれによって脹相たちと同じように、自身の血を操る力を手に入れたのではないかと思われる。
行き着く先は「ぬ~べ~」なのか「Fate」なのか……
呪術高専サイドのキャラクターたちが、準備期間に何をしていたのかはまだ全貌が明らかになっていない。虎杖に関しても情報が小出しにされている段階だが、そのなかの1つに“身体の入れ替え”がある。第222話「予兆」にて、虎杖と日下部篤也が道場のような場所で特訓するシーンがあり、2人の言動が明らかに入れ替わっていたのだ。
なお虎杖たちが1カ月でパワーアップした理由について、宿儺から問われた際、乙骨憂太は「ズル」をしたことを白状していた。ここから推察するに、もしかすると虎杖だけでなく、ほかの仲間たちも身体の入れ替えを利用した特訓に打ち込んでいたのかもしれない。
さらに読者が気になっている強化要素といえば、やはり虎杖の両腕が異形じみたものになっていることだろう。作中では一切触れられていないものの、どう見ても人間の腕ではないようなフォルムに変わっている。その見た目が『地獄先生ぬ~べ~』に出てくる“鬼の手”に似ていることから、その能力をオマージュするような展開があるのではないか……と考察するファンもいるようだ。
実際に作者・芥見下々は他作品からのオマージュを好んで行う作風なので、何らかの元ネタを踏まえた虎杖の覚醒が描かれてもおかしくはなさそうだ。たとえば直近のエピソードでは、乙骨の領域展開が『Fate/stay night』の「無限の剣製」(アンリミテッドブレイドワークス)に似ていることが指摘された上、宿儺のキャラクター造形がギルガメッシュに近いことも再発見されていた。
アーチャー=乙骨、ギルガメッシュ=宿儺ということであれば、ここから虎杖が衛宮士郎のポジションとして“ジャイアントキリング”を果たすという展開も予想できる。
出生の時点から今に至るまで、数多の謎に包まれている虎杖だが、この先いかなる事実が明かされることになるのだろうか。新宿決戦の行方から、ますます目を離せない。
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