『シティーハンター』は日本版フルハウス⁉︎  冴羽獠と槇村兄妹の胸アツ絆エピソード

冴羽獠と槇村兄妹の胸アツ絆エピソード

 『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が大ヒット上映中だ。本作では、過去のアニメシリーズでは語られてこなかった冴羽獠の過去が登場するが、やはり見逃せないのが、パートナーの槇村香との掛け合いや、その兄・秀幸に関するエピソード。本稿では、原作漫画に登場する冴羽と槇村秀幸、香兄妹との絆エピソードを振り返りたい。

香の誕生日前に語られる真実、兄の死後香がしたある決断とは

 槇村との友情が描かれる最も象徴的なシーンは、原作4話、香の20歳の誕生日前日に2人で語り合うところだ。

 香の誕生日当日に、依頼を受けて「シルキィクラブ」に向かわなければならなくなった槇村は、香が実は自分と血の繋がりがないことや、実母の形見の指輪を香に渡さなければならないことを獠に明かす。これを聞いた冴羽は、代わりにシルキィクラブに行こうとするが、槇村も「自分の仕事だ」と一歩も引かず。結局、槇村は麻薬組織ユニオン・テオーペによって殺されてしまう。雨の中、死に際の槇村が冴羽に妹を託すシーンは作中屈指の名シーンだ。

 シティーハンターとしての仕事に強いこだわりを持っているのは、槇村だけでなく香も同様。兄の死や麻薬組織から命を狙われているという衝撃的な事実を告げられた後も、香は「新宿で大好きな兄の遺した仕事を自分が引き継ぐ」ことを選ぶ。また「兄貴が獠はすごいやつだと言っていた」など、生前の兄から獠や仕事のことを聞いていたことを明かしている。シティーハンターの仕事は、3者の友情や兄妹愛を象徴する重要なピースとなっているのだ。

もはやシスコン!? 原作でしか語られない槇村像

 槇村は、「優秀で正義感に熱い元刑事」という2枚目キャラと思われがちだが、実は妹・香への溺愛ぶりが描かれることもしばしばある。

 例えば、妹を殺した犯人を探してほしいという依頼があった際には、「俺の妹がそんな目にあったらと思うと」と依頼人に強く共感をし、香が家出したとなると「妹の家出の原因はお前にもあるんだぞ」と涙ながら獠に捜索を依頼するほど。

 また、香の高校時代の回想では、おてんばすぎる妹を心配する様子や、仕事について香に話すかを思い悩む槇村の葛藤などが描かれており、妹のことになると途端に3枚目キャラとなるギャップも、彼の魅力だ。

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