『1年で億り人になる』なぜ10万部超のベストセラーに? 「シン富裕層」目指す読者からの声
資産構築コンサルタント/禁労コンサルタントの戸塚真由子氏による投資の極意を記した書籍『1年で億り人になる』(サンマーク出版)が、累計発行部数10万部を超えるベストセラーとなっている。
著者が資産ゼロからたった3カ月でFIRE達成、4カ月で資産1億円を達成した方法を、読みやすく明快な文章で著した本書。YouTubeでの情報発信や投資によって一代にして莫大な富を築く「シン富裕層」が注目を集めているが、資産形成にまつわる書籍が数多く刊行される中で、特に『1年で億り人になる』が多くの読者に支持されているのはなぜだろうか。
その理由を、読者から寄せられた感想から探ってみたい。
著者の波乱万丈な半生
読者から寄せられた感想で特に目立つのが、「背中を押された」や「幸せを感じる」というコメントだ。
「背中を押してもらえる内容でした。元気を分けてもらえた気がします」(38歳・女性)
「1歩を踏み出すのが自分にあるかないかが分岐点だと教えてもらった。概念が覆された。正直これからが楽しみで仕方ない」(32歳・女性)
「資産を作る本ですが、人間がどう生きるかという本でもある気がします。なぜか読んでいる内に幸せを感じます」(88歳・男性)
「著者の数奇な人生に驚いたと同時に『自分も億り人になれるんだ』と自信を持たせてくれた」(54歳・男性)
こうした感想から伺えるのは、著者の戸塚氏が歩んできた波乱万丈の人生への共感だ。高校生まで月30円のお小遣いというドケチ家庭で育ち、公務員としてだけでなく高級クラブで働いても月末は数百円を銀行に下ろしにいく生活、そして3度も繰り返した結婚と離婚……『1年で億り人になる』は著者の自伝的な側面もあり、決して順風満帆ではなかった半生が明け透けに綴られている。しかし、厳しい境遇に抗い、不屈の精神で億り人になった著者だからこそ、その言葉には説得力があり、多くの読者の共感を得られるのだろう。「自分でも億り人を目指せる」と感じられるのは、本書の大きなポイントだ。
大きく変わる「億り人」のイメージ
本書を読んで「考え方が変わった」という声も多い。インフルエンサーが発信する情報のイメージもあり、派手な生活を送っているかのような印象さえある億り人だが、実際には時間を大切にし、親孝行を心がけ、自分が本当に何をすべきかを吟味している人が多いのだと本書は指摘している。戸塚氏自身もお金の勉強をすることによって世の常を知り、幼少期にトラウマを植え付けられた父親を許せるようになったと振り返っている。
「他本にない、常識を取り払って、考えてみる大切さも本書から学べた。色々とやる気を持たせてくれる本で一気に読めた。実践してみたい」(49歳・女性)。
「行動を変えなくてはならないな、と本気で思った」(14歳・男性)
「途中からマインドが変わりました。著者のおかげでお金に対する思考が変わり、自分自身が変わる1冊となりました」(28歳・男性)
お金を稼ぐことの意義を、根本から考え直すきっかけを与えてくれるのも、本書が支持される理由のひとつだろう。