【漫画】超優秀な術士がパーティーから追放された理由とは? 話題のSNS漫画『円満追放』の意外な結末
――約6万のいいねがついてますが、反響はいかがでしょうか。
おくら:「こういうのが見たかった」という感想が多かったです。楽しんでもらえたようで嬉しいです。
――本作を着想されたきっかけは?
おくら:特に何かきっかけがあったわけではないのですが、異世界転生やパーティー追放のお話を読んだとき、「自分だったらどういう話を作るかな?」とぼんやりと考えていて。それに今回ちゃんと向き合って挑戦してみた、という感じです。
――最初のつかみが印象的ですが、いわゆる追放ものっぽい、このイントロについても教えてください。
おくら:追放ものは多くの方に親しまれているので、その導入の型に倣うことでとっつきやすく読んでもらえるかなと。同時に「また似たような話か」と読むのをやめてしまう人もいるだろうとも思ったので、タイトルを「円満追放」して、円満ってことは…?と、その後の展開に興味を持ってもらえるようにしました。
――仲間の才能を認めて、次のステージを後押しする姿勢もぐっときます。この展開については。
おくら:ハインのためを思って送り出した形ではありますが、送り出した側の3人も、一人の力に頼りきっている状態は危険だということに気がついたんですね。自分たちも次のステージに進むための、お互いのための選択になったんじゃないかと思います。
――特に描きたかった部分、苦労した部分は?
おくら:ハインがパーティーのみんなと一緒にいたことを何度も「楽しかった」と言うところでしょうか。彼にとって居心地の良い環境だったことを表したかったので。少ないページ数の中で、人物像や人間関係が読む人に伝わるようなセリフや描写を考えるのは毎回大変ですが、楽しいです。
――『うちの息子はたぶんゲイ』もユニークな題材でしたが、作品のインスピレーションは普段どのような時に浮かぶのでしょうか。
おくら:日常生活や友人とのおしゃべり、SNSなどで、様々な人の考えを見たり聞いたりする中で思いつくことが多いかもしれません。「自分はこう考えていたけど、こう考える人もいるんだ、じゃあこんなふうに考える人もいるかも……?」と思い巡らせているうちに、こんな人物がいたらどうなるかな、という感じで人物像が浮かんでくる気がします。
――今後描きたい作品や題材について
おくら:個人的にいまとあるアイドルが好きなので、アイドルを題材にしたお話はいつか挑戦してみたいですね。