『チェンソーマン』デンジはなぜモテる? ファンを虜にする3つの理由
※本稿は『チェンソーマン』第128話までのネタバレを含みます。
4月26日に「少年ジャンプ+」で更新された『チェンソーマン』第128話は、これまでアサやデンジと対峙していた落下の悪魔が突如チェンソーによって切り裂かれるという急展開で幕を閉じた。更新直後から落下の悪魔を強襲した人物の正体を考察する声が多く投稿され、Twitterではこれまで存在を匂わせてきた「偽チェンソーマン」がトレンド入りを果たした。
今後の展開を占うような言葉がトレンド入りする一方、「デンジくん」という言葉もトレンド入りすることが多い。現にTwitterでは本作の主人公・デンジに対する「かわいい」や「イケメン」といった声が投稿されている。
なぜデンジは多くの読者からモテているのか。本稿ではデンジの行動を振り返りながら、彼が支持される背景を考察したい。
自分の本能に忠実な姿
多くの漫画、とくにジャンプ漫画の主人公は大きな目標を達成するためや他者を救うために行動することが多いが、デンジは自分の本能に忠実だ。
マキマの勧誘によって公安対魔特異課に所属するまでは、親の残した借金を清算しつつポチタと共に暮らしていたデンジ。第1話で女性とイチャイチャすることを夢見ていたデンジであるが、2022年4月に更新された第127話でアサに「エッチ!セックスしてみたいんだよ!!」と話したりなど、作中では一貫してデンジの性に対する欲求が描かれる。
とくにジャンプ漫画の主人公において、自身の性的な欲求を素直に表現するキャラクターはなかなか珍しい存在であるはず。ジャンプ漫画において稀な存在であるからこそ、デンジは多くの読者の印象につよく残る存在となっているのだろう。
子どもらしい無邪気な姿
自身の本能に従い行動するデンジであるが、ときに彼の本能は無邪気な一面も引き出す。
第113話で水族館にてアサとデートした際、イソギンチャクやヒトデの解説をするアサに対しデンジはペンギンが見たいと話した。
そのあと紆余曲折を経てペンギンに出会えると「ペンギンじゃ~ん!」と喜び「かわい~飼いて~な」と話しながらペンギンを抱きかかえた。ペンギンに喜びを浮かべるデンジの様子や表情は、まるで幼い子どものようだ。
デンジの子どもらしい無邪気な姿は、ときに読者の母性をくすぐるものとして作用するのであろう。多くの読者がデンジを“くんづけ”しているのは、デンジを幼い子どものように感じているからなのかもしれない。