『ちびまる子ちゃん』ヒロシのベドベトうどん、はまじのご飯……キャラより“濃すぎる“料理4選
さくらももこ原作の国民的漫画、『ちびまる子ちゃん』。アニメでも高い人気があり、日曜日夜6時になると条件反射的にチャンネルを合わせるという人も多いと聞く。
フジテレビでは現在、2023年1月29日にかけて「新春さくらももこ脚本まつり」を放送する。さくらももこがアニメ用に描き下ろした脚本の人気作を新たに作画をし演出する内容で、ファンにとっては注目の作品が登場することで知られている。
1月15日の放送回では「お年玉付き年賀はがき」がタイトルで、お正月を受けての話が放映されファンから話題となる中で、1月22日は「冬の牛乳」だ。今回は放送前に見ておきたい『ちびまる子ちゃん』から、食にまつわるエピソードを紹介したい。
「ヒロシのベドベトうどん」
まるこの父であるヒロシが、「家族に美味しいうどんを食べさせたい」と意気込んで作ったうどんだ。
ズボラなヒロシらしく、うどんを茹でたあと皿に移し、醤油と卵を入れて「ガーっと」かき混ぜ、ベトベトにしたうどんその出来栄えにお母さんとお姉ちゃんは食べたがらなかったそうだが、まる子はその味を好んでいる様子だった。
ベトベトうどんは複数のネットユーザーが再現に挑戦。味の評価はかなり高いものがあった。見た目はブサイクだが、実は良い味を出す。父・ヒロシらしい料理と言えそうだ。
「はまじのご飯」
ちびまる子ちゃんに登場するまる子の同級生、はまじこと浜崎のりたか。彼が好んで食べていた料理が、一風変わったご飯だった。
これは白米に鰹節とマヨネーズをかけ、さらに醤油を足すというもの。まる子はこれに梅干しをのせていた。ご飯と鰹節はおにぎりなどで頻繁に使われ、マヨネーズもツナと混ぜて食べられている。
『ちびまる子ちゃん』の舞台は1970年代。はまじのアイディアは、20年先を行っていたと言っても、過言ではないのかも。
「塩もみ野菜」
まる子の小学校で給食として出されていた塩もみ野菜。きゅうりやキャベツを塩で味をつけたものとみられる。
この塩もみ野菜や非常に不評で、まる子はもちろん、丸尾くんや普段冷静なことが多いたまちゃんまでもが嫌っていた。結局まる子はこれを残してしまった。
塩もみ野菜は素材の味をダイレクトに伝える味付けとして定番の料理で、好きな人も多いのだが、小学生の味覚には合わない存在として描かれていた。
「フランス料理」
さくら一家がフランス料理店を訪れるという回。入店すると若者のカップルが洋風弁当を箸』で食べており、まる子は堂々と笑っていた。
いろいろと変わったフランス料理店だったようで、ヒロシが注文したのは「気まぐれ狩人のそよ風コース4人前」。なにが振る舞われたかは原作を確認してもらいたいが、まる子にはいささか合わないような描写も見られた。
料理を食べ終わり、最後にヒロシが会計をしようとすると、想定より高い金額に。確認すると店員から「たしかにおっしゃる通りなのですが、税金の分が10%加算されるのです」と言われてしまった。
これは消費税導入前に存在していた贅沢品とされるものに課税する「物品税」であるとみられる。フランス料理での出来事や税金など、初期の『ちびまる子ちゃん』を代表する神回とも言われている。
時代を超えて老若男女に愛されていて現在もアニメが放送される『ちびまる子ちゃん』。その人気の裏側にはキャラクターだけではない「食」にフォーカスして見てみることで、違った魅力気づくことができるだろう。