『BiS研究員』音楽評論家・宗像明将、渾身のルポルタージュ誕生 アイドルとファンの熱狂と混沌に迫る狂騒録

■BiSとBiS研究員が起こした2010年代のアイドル革命

宗像明将『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』

 2010年に結成、2011年からライヴ活動を開始し、それまでの「清純派」のアイドルとは異なるラディカルなスタイルを打ち出した、アイドルグループ「BiS」。アイドル業界に一石を投じる存在として、現在でも大きな影響を与えている。特に2024年7月8日に再結成ライブを行った、プー・ルイ、ヒラノノゾミ、カミヤサキ、テンテンコ、ファーストサマーウイカ、コショージメグミなどが在籍した第1期BiSは、これまでのアイドルのイメージを覆すアイドルとして、今でも語り継がれるようなさまざまな過激な伝説を残した。

  そのBiSのファンである通称「BiS研究員」たちは、圧倒的な熱量でBiSに人生をささげるようなファンが多くいるほど、明らかに他のアイドルファンとの特異性が見られる存在であった。中には若くして亡くなってしまった研究員や、BiS研究員として生きた証を墓石に刻んだファンもいる。ただ、BiS研究員のそういった記録は時代とともに風化をしており、ほとんど残ってない状況にある。

  そこで本書では、当時の研究員や、メンバーのプー・ルイ、ミチバヤシリオや、関係者のギュウゾウのインタビューなどの取材を丹念に行いながら、BiS現象、さらには2010年代のアイドルとファンとの関係とは一体何だったのか。自身も研究員として当時の熱狂を体験していた音楽評論家の宗像明将氏がBiS研究員をクローズアップしている。なぜBiS研究員たちは、BiSに惹かれ、また研究員として活動を続けたのか。著者が研究員活動とその後の10年の日々を記録。熱狂と衝撃と欲望と混沌ーー2010年代のアイドルファンの狂騒録を著した渾身のルポルタージュ作品だ。超貴重な第1期BiSオフィシャル&ブートTシャツオールカラーで多数掲載。

■目次

はじめに
BiS研究員  ごっち ん
BiS研究員  越田修
2011年のBiSと研究員
BiS研究員  みぎちゃん
BiS研究員  Kん
2012年のBiSと研究員
BiS関係者  高橋正樹
便器の男
BiS研究員  Kたそ
2013年のBiSと研究員
BiS研究員  がすぴ〜
BiS研究員  Tumapai、あるいは田中友二へ
Tumapaiの母
2014年のBiSと研究員
BiS関係者 ギュウゾウ(電撃ネットワーク )
BiS元メンバー  ミチバヤシリオ
2014年7月8日の横浜アリーナ
BiS解散後の研究員
BiS元メンバー  プー・ルイ
2024年7月8日の歌舞伎町シネシティ広場
BiS年表2010-2024
あとがき
BiSオフィシャル&ブートTシャツとBiS研究員

■書誌情報
『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』
著者:宗像明将
四六判/268ページ(口絵20ページ)
ISBN:978-4-909852-58-8 C0073
定価:2,750円(本体2,500円+税)

発売日:2025年1月7日

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