天才高校生による美しいイラスト、プロが添削すると?  “絵から単調さを消す方法”がスゴかった

 チャンネル登録者数110万人超を誇る、プロイラストレーター・さいとうなおき氏のYouTubeチャンネルで「【気まぐれ添削101】絵から単調さを消す方法」と題した動画が公開された。視聴者からは「ちょっとしたことで魅力がずっと多くなるのほんとすごい」などの反響が多く寄せられている。

 「ポケモンカード公認イラストレーター」としても活動するさいとう氏は、視聴者のイラストに対して上達のためのアドバイスを送る「気まぐれ添削」と題した動画シリーズを発信中。2019年10月1日にチャンネルは誕生し、以降、着実にファン数を拡大させている。

 今回添削するイラストの作者は「とやのいつき」さん。タイトル「無題」。美しい女性の姿が描かれているが、このイラストに対しさいとう氏は「高校3年生とは思えないくらいしっかりとしたテーマを持っていて、画面作りもとても上手いと思いました! 今までの努力と熱意が絵を通してひしひしと伝わってきます」と絶賛した。

【気まぐれ添削101】絵から単調さを消す方法

 しかし作者は「絵が単調になってしまう」ことを悩んでいるそう。さいとう氏は「添削するところは特にないですが、その熱意にお応えして作業していきたいと思います」と明かしてから、「どこも欠点がないように見えますが、プロの目からすると“退屈な画面作り”になってしまっているんです。そこがもったいないように感じます」と述べた。

 まずさいとう氏はシンプルに画面を斜めにした。「結構、多くの人がやってしまうことなんですが、画面に対して水平·垂直のラインが入っていると、それだけで単調になりがちなんです」と説明。さらに等間隔に置かれていた柱と柱の位置を調整し、背景の空が広く見えるように工夫した。さいとう氏からは、早速さまざまなアレンジのアイデアが溢れ出てくる。

 さらに手前の柱の影面を大きく、そして光の面を狭くすることで見る人に与える印象を変化させた。「これだけで単調なリズムがなくなっていく」という。

 中でも印象を大きく変化させたのは絵に散りばめられた蝶々の描き方を変えたことだ。これにより、柱の面積も変化し、「絵にリズム感が作られるんです」という。

 詳しくは動画で確認していただきたいが、元々がクオリティの高いイラストだったため、今回の添削作業は上級者向けの内容だったと言えるだろう。ビフォーアフターを見比べてみると、画面全体の色味は変わってないのに、確かに躍動感が加わったように思う。気になる人はぜひ、さいとうなおき氏のチャンネルをチェックしてみよう。

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