「カワイイ」キャラクターを「カッコイイ」に変化させるには? プロイラストレーターが実演した驚きの技術
キャラクターを作り出す上での「カワイイ」と「カッコイイ」の描きわけを動画で説明。このテーマはイラストレーターを志す人にとって、興味深い内容ではないだろうか。
そんな動画をアップしたのは「ポケモンカード公認イラストレーター」としても活動するさいとうなおき氏。さいとう氏は視聴者のイラストに対して上達のためのアドバイスを送る「気まぐれ添削」と題した動画を、YouTubeで発信している。チャンネルは2019年10月1日に誕生し、以降、着実にファン数を拡大、現在では登録者数94万人超を誇る(※4月16日確認時)。
4月14日に公開された「【気まぐれ添削89】カワイイとカッコイイの描き分け方とは...!?」と題した動画では、ペンネーム・甘党さんによる「物の怪の委員長」という、真っ赤な目とツノ、学生服&般若風のお面が印象的なキャラクターが取り上げられた。甘党さんは「(物の怪という鬼のキャラクターを)もっとカッコよくしてあげたい」という壁にぶち当たったため、今回さいとう氏にアドバイスを求めた。
これを受け、さいとう氏は「この絵は実はカッコイイよりも、カワイイ見せ方をしている部分があるんです。それがこのキャラがもっとカッコよくなることを邪魔してしまっている」と指摘した。というのも、「カワイイ」に見えてしまう理由には「頭身」が関係しているという。頭身が低いとどうしても幼く見えてしまい、カワイイに寄ってしまうそうだ。
そしてもう一点、カワイイを強調してしまっている点があるという。それは「俯瞰構図」。それによりキャラクターが上目遣いになり、媚びているような印象を与えてしまうことがあるそうだ。
その上で始めた添削作業。さいとう氏はかなり思い切って頭身を直し、さらに下から見上げるような構図に変化させた。ほかにも、敬礼の角度、目の印象、服のしわなど細かな部分についてもアドバイスしながら、キャラクターを完成させた。変化する過程は動画で確認してもらいたいが、モチーフは変わっていないものの、しっかりカッコよさが強調された「物の怪の委員長」へと生まれ変わった。