祝ドラマ化! 4人の男子高校生の日常を描く異色の少女マンガ『恋に無駄口』が面白い

自分らしくありたい、という想いは男子も一緒

 筆者の好きなエピソードは、マヤとシロの過去の回想エピソードだ。シロは中学時代には運動部に在籍しており、一人称は「俺」だった。

「俺」とか居心地悪いし
牛丼食べんのもきついし
めっちゃ甘いもの食べたいけど
多分おかしい
だって「男の子」なんだから
てか そもそも
男とか女とかじゃなくてさ
僕らしさって なんだろう

 シロは中学生時代に、こんなふうに考えていた。

 高校の入学式、シロはさっそくマヤと出会うことになる。マヤはじゃっかん自意識過剰で、シロは引いていた。そんななか、仁科と葵と会い、駅前のタピオカ屋に行こうという話になった。

タピオカって男子だけで?
男子だけで甘いものとか恥ずかしかしくね!?

 そんなシロの発言に3人は「なんで?」と返す。4人はタピオカ屋で無駄部の創設の話をする。シロは面白そうと思いながらも、他の生徒に笑われそうな部活だなと思うが……。

でも いいな
この3人なら
恥ずかしがらずに
楽しみそう――

 シロは素直にそう思うことができた。

 そして3人は高校1年生の9月に至る。4人と4人に関わる人たちと文化祭や姫乃るんのサイン会や体育祭などで忙しい。

 彼らの日常という青春と恋の行方に心が奪われて、続刊が待ち遠しい。『恋に無駄口』は現在7巻まで発売中。TVドラマは4月17日からテレビ朝日系列で放送開始だ。

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