三代目 J SOUL BROTHERS、デビュー11周年の揺るぎなき絆ーー充実のビジュアルブックを読む

三代目JSBが歩んだ道筋

 2021年11月10日にデビュー11周年を迎えた7人組グループ、三代目 J SOUL BROTHERS。その軌跡を追い続けたライフスタイル月刊誌『GOETHE[ゲーテ]』が、2月24日、『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE OFFICIAL VISUAL BOOK』(幻冬舎)を発売した。

 9つのコンテンツで構成された本誌には、バックナンバーを再編集したページもありながら、50点以上に及ぶ未使用写真や未公開やインタビューを新たに収録。『PAST 10 YEARS―挑戦の歴史に彩られた10年―』と題した小林直己×今市隆二×山下健二郎による鼎談の中で、今市隆二が「すべてが挑戦、ずーっと挑戦。」(引用:https://goetheweb.jp/person/article/20211109-j_soul_brothers_tripartite_talk)と語っているが、それこそが彼らの生き様を象徴する言葉であり、そんな挑戦の歴史を紐解く1冊となっている。

 2010年、EXILEの初の後輩グループとして華々しくデビューした三代目 J SOUL BROTHERS。その結成は、まさに“奇跡”としか言い表せない、運命の巡り合わせによって実現した。というのも、この7人、面白いほどに性質がバラバラなのだ。本誌には『DEAR JSB―拝啓、親愛なる三代目JSB―』と題して、作詞家・小竹正人、音楽プロデューサー・sty、ミックスエンジニア・D.O.I.、音楽プロデューサー・T.Kura/michicoといった、長年三代目JSBの楽曲制作に携わってきた関係者のインタビューが掲載されているが、メンバーのことをよく知る人達も口々に「異なる個性がこれ以上ないバランスで結びついた奇跡のグループ」「キャラ立ちがすごい」とコメント。各自が他メンバーついて解説する『ANALYSIS ABOUT MEMBERS―メンバー各自からみた7人―』にも、言葉選びや回答の文字量に性格の違いが顕著に出ている。それはデビュー前の経歴にも反映されており、かねてよりヴォーカル志望だった今市隆二とパフォーマー志望だった山下健二郎は、地道な下積みを経てアーティストデビューのチャンスを掴み、長年野球選手を目指していたELLYは、とあるダンスチームのパフォーマンスに衝撃を受けてダンスの道へ。『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 〜夢を持った若者達へ〜』を受ける直前までアパレルで働いていたという登坂広臣や、内定を辞退して加入を決めた大学生・岩田剛典など、他業種からのチャレンジャーも顔を揃えた。EXILE HIROを中心にアンダーグラウンドで活動していた仲間が集まったEXILEとは違い、方向性の異なるメンバーと1からグループを創っていく一大プロジェクト――。リーダーを任されたNAOTOと小林直己にとっても、EXILEに加入して間もない中での大きな挑戦であった。

 あれから11年、グループとして数々の記録を樹立し、国民的アーティストの座に上り詰めた三代目JSBは、唯一無二の輝きを放つ7人のエンターテイナーへと進化した。例えば、2014年にEXILEに加入を果たした岩田は、人気俳優として多数の作品に出演する一方でソロプロジェクト『Be My guest』を始動し、さまざまなフィールドで活躍。今やヒップホップアーティスト“CrazyBoy”、プロゲーマー“リテイルローの村長”など多彩な顔を持つELLYは、後輩達の生き方さえも切り拓いたパイオニア的存在に。「LDHのなかでもだいぶ特殊な人間」(引用:https://goetheweb.jp/person/article/20211114-j_soul_brothers_kenjiro_yamashita)だと自負する山下も、DIYや釣りといった趣味への情熱と親しみやすい人柄が受け入れられ、“お茶の間の顔”として幅広い世代に愛されている。だが、ここに至るまでには1人ひとり違った苦悩や葛藤があり、昨年、小林直己が自身の著書『選択と奇跡 あの日、僕の名字はEXILEになった』(文藝春秋)のインタビュー(引用:https://realsound.jp/book/2021/12/post-914781.html)で“EXILEはアーティストである以上に生き方だ”と話していたように、三代目JSBが過ごした11年もまた、音楽グループの枠を越えた生き方を模索し続けた月日だったと言えるだろう。『THE ONE STORY―7人7色の挑戦―』と題した7人のソロインタビューページ(2021年12月号掲載記事を大幅加筆したもの)には、そんな彼らが辿り着いた現在地や、コロナ禍という未曾有の事態に直面した際の心情、この先に見据えている未来に向かってどう舵を取ろうとしているのか?といったリアルな言葉を掲載。現在ソロアリーナツアー『ØMI LIVE TOUR 2022 “ANSWER...”』を実施中のØMIこと登坂広臣は、以前配信した動画で「この先に予定しているスケジュールを終えたら、インプットの時間をつくりたい」(引用:https://goetheweb.jp/person/article/20211111-j_soul_brothers_hiroomi_tosaka)と発言し、ファンに衝撃を与えたが、その言葉の真意や変わらないグループ愛もそこで語られている。

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