【ONE PIECE考察】天狗山飛徹、ジョイボーイ、対カイドウ用の兵器……ワノ国編、未回収の伏線はどうなる?

『ONE PIECE』未回収伏線を考察

※本記事には本誌ネタバレを含みます

 四皇の一角を崩し鬼ヶ島での戦いも佳境、さまざまな新事実が発覚したワノ国編も終幕に近付いている。96巻のテレビCMには「全伏線回収、開始。」の文言が添えられ、その後は予告通り多くの伏線が回収された。

 しかしワノ国編の中だけをみても、未だ明らかになっていない謎は多く存在する。そこで本記事ではエピソードが終盤に差し掛かった今、回収されていないワノ国編の伏線について、ワンピース研究家である神木健児氏に話を聞いた。

「一番最初に浮かぶのは、天狗山飛徹の正体ですね。もともと誰かを待っているので都には行けないと話していたのですが、今は花の都にいる姿が描かれていました。そのため何かあるのはわかっているものの、未だ素顔も含め正体は明かされていません。ファンの間で囁かれているのは、『飛徹=スキヤキ説』です。スキヤキと飛徹は声優が一緒なんですよね。また死亡したとされるスキヤキですが、明確な死の描写はありませんでした。しかし飛徹にはスキヤキの特徴にはない、刀鍛冶の技術があります。その点でみると信憑性は低いのかなと思います。またトキが死に際に詠んだ句では、国を救うとされる九つの影の存在が語られていました。これが誰を指しているのかも、重要な伏線ですよね。鬼ヶ島での戦いが終幕する直前に、読者が『九つの影は彼らだったんだ』と納得するシーンが、必ずあるはずなんです。一度、鬼ヶ島に行く直前にモモの助と赤鞘九人男で、九つの影が出来ているシーンがあります。そこで回収されている可能性もありますし、『月は夜明けを知らぬ君』がルフィで九つの影が麦わらの一味のクルーである可能性もあるでしょう。赤鞘は何人も倒れてますし、一味に関してもゾロは瀕死の重体です。どっちにしてもどの影だったら綺麗に収まるのかは、注目ポイントですね」

 ワノ国編終盤にきて存在感を増すのが、歴史に深い関係がある一人の人物と、その仲間だ。

「作中トップレベルの重要人物であろうジョイボーイの名が、ついに頻繁に登場するようになりました。そして直近の最新情報として、ズニーシャがジョイボーイの仲間であると判明しています。そもそもズニーシャに関しては、律儀に800年間歩き続けているのも謎なんですよね。あの巨体とパワーがあれば、四皇相手でも余裕で勝てると思うんです。でも彼は命令に従い、罰を受け入れている。モモの助とは完全な主従関係にあるのかなと思いきや、呼び捨てにする描写もありそうでもないらしい。ズニーシャとジョイボーイに関しては、そもそもの罪など、いまだ明かされていない多くの謎があります。彼らの名前が頻出してるところをみると、一度も描かれていない『空白の100年』の回想シーンが描かれる予感がプンプンしますよね」

 また読者の頭の片隅に残る「クルーの自信作」について、神木氏は独自の見解を示す。

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