『うしおととら』から『タイガーマスク』まで! 新年に読みたい”虎”にまつわる漫画5選

寅年に読みたい名作漫画

 2022年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。干支と聞かれたら「寅年」と答えたくなるが、本来の干支は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を組み合わせた「十干十二支(じっかんじゅうにし)」で表されるため「壬寅」が適切である。そんな「壬寅」を動物に当てはめると皆様もご存知の通り”虎”。勇敢で争いごとにも強い虎は、縁起物としても親しまれている。今回は、そんな”虎”にまつわる漫画を一挙ご紹介。新しい1年がスタートした今、ぜひ干支を感じる漫画との出会いを楽しんで欲しい。

『タイガーランド』手塚治虫先生

  ひょんなことから動物語がわかるようになった2人の子どもとトラの子どもが、土地開発のために環境破壊を行う大人たちに立ち向かう長編読み切り『タイガーランド』。作者は言わずと知れた漫画の神様・手塚治虫先生で、動物が登場する読み切りを中心にまとめた短編集『タイガーブックス』1巻に収録されている。手塚治虫先生ならではの丸くて可愛らしいフォルムにつぶらな瞳の動物たち、そして痛快なストーリー展開が魅力的だ。また、本作が発表された1974年の干支は「甲寅(きのえとら)」。今年と同じく「寅」の年に生まれた作品だという点にもぜひ注目してほしい。

『雪花の虎』東村アキコ先生

 「戦国武将の上杉謙信は実は女性だった」という仮説をベースに創作された『雪花の虎』。女武将・上杉謙信が、女性として動乱の戦国時代に身を投じていく様子を鮮烈に描いた作品で、新たな視点で歴史を考えることの面白さはもちろん、性別にとらわれずに自分を貫く謙信の姿に胸を打たれる。元服時は長尾景虎と名乗り”越後の虎”の異名を持っていた上杉謙信。東村アキコ先生が描く、虎のように力強くエネルギッシュな新説・上杉謙信の生き様は必見だ。

『うしおととら』藤田和日郎先生

 少年バトル漫画の金字塔『うしおととら』。 封印されていた大妖怪・とらと、少年・潮が人に災いをもたらす妖怪と戦う様子を描いた作品。伏線の多さに重厚なストーリー展開、大迫力のバトルシーンはとにかく圧巻で、感動と興奮のスペクタクルアクション超大作と言っても過言ではない。また本作は”うしとら”の愛称で親しまれており、漢字を用いると方角を十二支にあてた「丑寅」という当て字へと変換できる。陰陽道では鬼門を意味する「丑寅」だが、まさに潮ととらの破天荒な関係性を彷彿とさせる。全34巻の長編大作となる本作だが、ぜひこの正月休みに一気読みしてみてほしい。

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