人気ボカロ曲『グッバイ宣言』の小説版、なぜラノベランキングを席巻? その複合的な理由を考察

ボカロ曲『グッバイ宣言』小説版がヒット中

 ちなみにランキングで22位と23位に入った『ベノム 求愛性少女症候群』『ベノム2 求愛性少女症候群』も、ボカロPのかいりきベアによる楽曲をキャラクター化した小説で、悩める少女たちが遭遇する不思議な日常が描かれていく。ネット発の楽曲をテーマに小説が書かれ、漫画が描かれアニメも作られたマルチメディアプロジェクト「カゲロウプロジェクト」のスタートから10年。ネットを震源地としたムーブメントは激しさを増すばかりだ。

 ランキングの方では、伏瀬による超人気シリーズの最新刊『転生したらスライムだった件19』が第1位。こちらもネット発の小説が人気となった口で、ミカエルを相手にしたリムルたちの激闘が繰り広げられ、状況は混沌を極めていく。第4位の鎌池和馬『創約 とある魔術の禁書目録5』と第5位の支倉凍砂『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅶ』は電撃文庫の人気シリーズ最新刊。『このライトノベルがすごい!2022』で文庫部門2位、総合新作部門1位となったからか、2021年4月発売の暁佳奈『春夏秋冬代行者 春の舞 上』が26位に浮上した。

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