車いすラグビーは過激な球技!? ぶつかりあう楽しさを描いた『マーダーボール』が熱い

車いすラグビー『マーダーボール』が熱い

 本日5日が最終日となる東京2020パラリンピック。オリンピックと合わせて現在の状況での開催の是非については様々な意見があったが、パラスポーツが日常的に視聴できる意義そのものは大きい。

 スポーツには各競技に独自の魅力があるもので、パラスポーツも当然、例外ではない。日本のマンガにもそんなパラスポーツの魅力を伝える作品がある。今日紹介するのは、そんな作品の一つ、『マーダーボール』だ。

 少年窃盗団が犯罪者相手に強盗を企てる『ギャングース』で知られ漫画家・肥谷圭介による、車いすラグビーを題材にした作品だ。タイトルの「マーダーボール(殺人球技)」とは、車いすラグビーの愛称であり、車いす競技で唯一、体当たりが認められているその激しさからそう呼ばれている。

 『ギャングース』の作者がパラスポーツを描くというのは、異色の組み合わせに思えるかもしれないが、その作風と競技の魅力が絶妙にマッチした良作だ。

ぶつかりあうのが気持ちいい

 女子高生、海野アサリは、交通事故によって車いす生活となった。事故以前は、体操の有望選手だった彼女は、人生の目標と父親を亡くしている。しかし、持ち前の明るさを失わずなんとか日々をやり過ごしていた。

 そんなある日、街で車いすの中年男性、白川に声をかけられ体育館に連れて行かれる。そこで彼女は車いす同士が激しくぶつかりあう車いすラグビーに出会う。いきなりの実戦で吹き飛ばされるアサリは、「ぶつかるって、こんなに気持ちいいんだ」とキラキラした顔で笑う。

 アサリはその体験で車いすラグビーに魅了されるが、彼女は寝たきりの弟の世話をしなくてはならないために、なかなか競技の道に踏み出せない。しかし、白川や同チームの川平、コーチの大道などの説得で競技の道を歩むことになる。そして、迎えた初の練習試合、アサリは持ち前のスピードと負けん気の強さで大活躍し、体重100キロある相手選手のエースを転ばせてみせる。

 車いすラグビーの試合を観たことのある人ならわかるだろうが、この競技はとにかく激しい。小型戦車のようなごつい車いすに乗った選手たちがガンガンぶつかりあい、ときには派手に転倒させられることもある。そして、4対4でバスケットボールと同じ広さのコートで目まぐるしく攻防が逆転してゆくスピーディな展開も観ていて興奮する。



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