『名探偵コナン』トラウマを植え付けられた人も多いはず! “ホラー”エピソードに思わず背筋がゾクッ……
前回『トラウマ回 ”スプラッタ編”』と題し、『名探偵コナン』の記憶に残るような血生臭いトラウマ回を特集した。(https://realsound.jp/book/2021/04/post-746211.html)
今回は『ホラー編』と題し、同じく『名探偵コナン』のトラウマに残るようなホラーテイストな回を特集する。あなたの記憶に残っているのはどのエピソードだろう。
幽霊屋敷殺人事件(第2巻)
単行本第2巻に収録の『幽霊屋敷殺人事件』。コミックスとしては少年探偵団の面々が初登場したエピソード。近所の洋館で悪霊が出るという噂を聞き、洋館へと向かう少年探偵団の面々。洋館の内部に違和感を覚えるコナンだったが、その後息つく間もなく光彦、そして元太と神隠しにあったように消えていく。特に光彦の身に危険が迫った瞬間の彼の恐怖に慄く表情はホラー漫画そのもの。光彦と元太を探すコナンと歩美だが、そこに現れたのはまるで幽霊のように館を闊歩する老婆の姿。そのおどろおどろしくオカルトでホラーチックな描写はその後の『コナン』ではあまり見ない、初期ならではの珍しい描写だ。
その後地下へと続く隠し扉を見つけ、歩を進めるコナンと歩美だったが、地下室には檻に閉じ込められ、野獣のように雄叫びを上げる男の姿が……。老婆と男の正体、そしてその先に待つ意外な真実。この先はぜひ単行本でチェックしてほしい。
江戸川コナン誘拐事件(第5巻)
第5巻収録の『江戸川コナン誘拐事件』。コナンが居候する毛利探偵事務所にコナンの母親を名乗る女がやってくる。もちろん江戸川コナンは工藤新一が幼児化した仮の姿であり、母親の存在などありえない。抵抗するコナンだが、女はコナンの正体が工藤新一だということも見抜く。黒の組織の一員かと焦ったコナンは女の元から逃げるものの、逃亡も虚しく再度連れ去られてしまう。見知らぬ家に連れ去られたコナンは、女と共に行動する仮面とシルクハットの男に監禁されてしまう。
このエピソードはやはり、連載当時は阿笠博士以外知らないはずのコナンの正体を知っている謎のふたり、その点に多くの読者が恐怖心を抱いたことだろう。さらに、常に口角が上がった真っ白の仮面にシルクハット、マントにスーツという男の出で立ちもトラウマ級の衝撃だ。このキャラクターはこの後も別の事件で登場する。こちらも併せて読んでほしいエピソードだ。