『ゴルゴ13』200巻達成で『こち亀』超えにリーチ 長年愛され続ける魅力とは?

『ゴルゴ13』200巻達成で『こち亀』超えにリーチ 長年愛され続ける魅力とは?

 1968年11月にビッグコミックで連載がスタートし、4月5日に第200巻が発売された、さいとうたかを原作の漫画『ゴルゴ13』(小学館)。この200という数字は、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネスブックに載る秋本治氏の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』と肩を並べるもので、今後世界一になることは、ほぼ間違いない。一体なぜゴルゴ13がここまで愛される作品になったのだろうか。その魅力を検証したい。

世界情勢や時代背景を取り入れた内容

 『ゴルゴ13』は、主人公のスナイパー・デューク東郷が様々な狙撃依頼を受け、相手を仕留めるストーリーである。一見単純だが、その内容は時代背景や世界情勢を反映したもので、非常にリアリティのある内容となっているのだ。

 一例として、アメリカ軍が日本企業が開発した二足歩行ロボット技術に目をつけ、SDR2というバトルスーツを開発するストーリー、「装甲兵SDR2」が挙げられる(148巻)。

 これはアメリカ至上主義を掲げ、「秩序を守るためには陸戦の力が必要」と考えるペンタゴン司令官がバトルスーツSDR2の導入を立案し、殺戮の島にテロリストを集め、性能を試すというもの。

 テロリストを無残に殺害していくSDR2と、人間代表として対峙し、驚異的な射撃力で葬ったデューク東郷の対決は、ロボットと人間の悲劇的な未来を暗示するかのような内容だった。

 このほかにもEUに加盟しないトルコを舞台とした作品や、独裁政権崩壊後のイラクを取り扱ったものなど、実際の世界情勢を盛り込んだ内容が多数描かれている。時事を作品に反映させることで「ありそう」と思わせる。フィクションでありながら、現実を感じさせるストーリーが人気の高い理由の1つだろう。

デューク東郷の人間的魅力

 次に挙げられる人気の秘密は、デューク東郷の人間的魅力だ。口数が少なく、無駄な会話を好まずひたすら仕事に没頭するハードボイルドな姿勢が読者のハートをキャッチ。

 仕事を完璧に遂行するために「自らのスタイル」を持ち、逸脱したことを一切許さない妥協なき姿勢、協力してくれた者への礼儀。そして、裏稼業で生きる自身の運命を悟ったかのような、静かな生き方。そんな東郷の生き方と仕事に対する姿勢もこの作品の大きな魅力だろう。

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