『こち亀』秋本麗子は両津に惚れている? 麗子が垣間見せた恋心を検証

「こち亀」秋本麗子は両津に惚れていた?

 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のヒロイン、秋本麗子。容姿端麗で、男性人気が高いキャラクターだ。そんな麗子だけに男性からの誘いも多い。しかし、彼女が作中で想っていた人物は決してイケメンとは言えない両津勘吉だった節がある。今回は麗子が両津への「想い」を見せたシーンを振り返りたい。

憧れを口にする

 父の策略で安井財閥の長男とお見合いすることになった麗子。その話を派出所で聞いた両津は「いい話じゃないか」「一生遊んで極楽の生活が送れるぞ」と応援する。

 「全然興味がない」と乗り気ではなかった麗子だが、安井はヘリで派出所に登場。早速9000万のダイヤモンドをプレゼントする。麗子に受け取りを拒否されると、ポイ捨てして下水の中に入れてしまう。

 嫌がる麗子を尻目に、安井は手配していたロールスロイス乗せ、カリフォルニアへ連れ出そうとする。麗子は車内で「両ちゃん助けて」と叫ぶが、両津は下水に入ったダイヤモンドに夢中で、見ようともしなかった。

 結局カリフォルニアには行かず映画館で映画を見たあと、コーヒーを飲みに行った2人。安井は金持ちアピールでプロポーズするが、「まだ結婚は考えていない」と断る。安井は「僕のどこがだめなんですか、金もあるし、かっこいいし、別荘もあるし」と怒りの表情を浮かべる。

 麗子は「そういうことじゃないの。憧れている人がいるのよ。自分の思う通りに生きていて、いつも明るく人生を楽しめる人よ。羨ましい。両ちゃんっていうの」と、両津に憧れていることを明かした。

 この後、安井は「勝負する」と派出所に戻り、両津に会う。すると「こんなおっさんがライバル?」「僕京大。貯金は?」などと言い、「浅草の佃煮屋」「貯金はない」と答える両津を小馬鹿にする。そして居合わせた大財閥の息子である中川をライバル視。

 結局安井は両津の真似をして派出所に勤務することにしたうえ、浅草で佃煮屋も始める。そんな安井に麗子は「外見だけなんだからわかっちゃいないわね」と呆れた。(25巻)

 大財閥の御曹司からのプロポーズを、「両津に憧れている」という理由で断った麗子。恋心を持っているとまでは言い切れないが、「好意」があることは間違いないと思わせる行動だった。

「行きそびれたら両ちゃんに行く」

 船に乗る約束をしていた両津と麗子。夜勤だった両津は寺井と交代し、麗子の車で海へと向かう。車に乗った両津は「そろそろ嫁に行ったほうがいいんじゃないか」「歳を取ると貰い手がなくなるぞ」と忠告する。麗子は「おせっかいね。人のことはほっといてよ」と話す。

 そして「両ちゃんはどうなのよ。未だに結婚しないじゃない」と返す。両津は「わしの場合はしないんじゃないんだ。相手が嫌ったり、わしがふられたり。色々と問題が多くて」と話し、「男は40でも50でも結婚できるだろうが。女はできるかよ、やってみろ」と力説。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(31巻)

 続けて「中川たちと話し合ったんだ、ワシたちのせいで婚期を逃したらその…」と話す。何かを感じ取った麗子は「そう、ありがとう。行きそびれたら、両ちゃんのところに行こうかしら」と呟く。両津は「変なことを言うな、バカっ」とつぶやいた。(31巻)

 自分との結婚は「ありえない」と感じていそうな両津と一緒に船に乗って出かけ、「両ちゃんに行く」と好意を匂わせているとも取れる発言をした麗子。「両津、本気になれ」と叫びたくなるようなシーンだった。

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