譜久村聖の魅力は“ウェットな色気”だけではないーー写真集『Makana』に漂う、聖母の安心感
これまでに発売したハロー!プロジェクトの写真集が毎月電子化されている。9月の作品は譜久村聖の『二十歳』『Makana』『多謝!』と、真野恵里菜の『まのちゃん ~Dear Friends~』、計4タイトル。その中から今回は、モーニング娘。'20のリーダーとして活躍している譜久村聖が22歳の誕生日に出版した写真集『Makana』(2018年)に注目したい。
「私の強みはモーニング娘。が好きなこと」
譜久村聖(ふくむら みずき)は、モーニング娘。9期メンバーで、2014年に9代目リーダーに就任、現在に至るまで歴代最長リーダーの記録を更新中。更に2019年からハロー!プロジェクト(以下、ハロー!)の7代目リーダーを兼任するなど、大黒柱と言える存在だ。
3歳の頃からハロー!好きという生粋のハロー!ファンで、2008年にハロプロエッグ(現・ハロプロ研修生)に加入し、2010年に4年ぶりとなるモーニング娘。9期オーディションに参加するも、3次審査で落選。
しかし、9期メンバーのお披露目となる2011年1月2日の「Hello! Project 2011 WINTER ~歓迎新鮮まつり~」で、オーディションで合格した3人を紹介した後に、サプライズでプロデューサーのつんく♂自ら「譜久村降りといで」と、ハロプロエッグとしてバックダンサーをしていた譜久村を追加メンバーとして発表。
つんく♂は「ジュンジュン、リンリン、亀井が抜けていったモーニング娘。に3人入ってきて、まとまりがいいけど、刺激が足りない。モーニング娘。は元々悲しさとかウェットな部分がすごくあって、譜久村はなんか分からん悲しさを持ってる。入れるとバランスがいいのね、俺の中では。」(2011年1月7日放送『美女学』(テレビ東京)モーニング娘。9期メンバー大決定SPより)と語っている。
9期の中では最年長の譜久村、2013年に10期飯窪春菜と共にモーニング娘。サブリーダーに就任し、2014年11月26日、道重さゆみ卒業コンサートの最終日に、道重から引き継ぐ形で、史上最年少のリーダーに就任。一見、敗者復活からリーダーになるシンデレラストーリーだが、道重という支柱を失い、本当の意味での新生モーニング娘。を再興すべくスタートを切るも、翌年に絶対的エースだった同期の鞘師里保に続き、鈴木香音が卒業。さらにはつんく♂が声帯の病気にかかるなど、モーニング娘。が一番苦しい時期に、グループをまとめ乗り越えてきた功労者だ。
そうした中で自身もパフォーマンス力を磨き上げ、どんな場面でも対応できる、アイドルのオールラウンドプレイヤーとなっていく譜久村。2017年10月24日放送の『The Girls Live』(テレビ東京)「モー娘。’17の譜久村聖がリーダーになった理由」で、「私の強みはモーニング娘。が好きなこと」と答えていたが、譜久村は自分が全面に出るより、メンバーの良い所を探して、それを引き出すことに喜びを感じることを各メディアで語っていることからも、彼女のリーダー気質が伺える。モーニング娘。愛も相変わらず強く、しっかりと先輩が築いていきたものを壊さず継承していきながら、今やモーニング娘。の聖母と言える安定感でグループを牽引している。
さて、譜久村のもう一つの魅力は、そのスタイルだ。加入当初から大人の印象だった譜久村。それはつんく♂が言うウェットな色気だけでなく、お嬢様を感じさせる育ちの良さ、色白でマシュマロボディと称される柔らかめなか体つきなどから、そうした雰囲気を醸しだしていたのかもしれない。そのスタイルはグラビアでも注目が集まり「ヤングガンガン」(スクウェア・エニックス)のソロ表紙を何度も飾るほど、モーニング娘。のビジュアルエース・牧野真莉愛と共にグラビアでも活躍。