「シャッキリポンと、舌の上で踊るわ」 『美味しんぼ』独特な表現の食レポ5選
体の芯まで谷川が吹き抜けたよう
アメリカで上院議員を務めるイアン氏をもてなすことになった山岡とゆう子。帝都新聞社主催の食事会で提供された豪華な料理に飽き飽きしている様子を見て、質素なお茶で対抗することを思いつく。
2人は山の清水と玉露で作ったお茶、水出し玉露を提供する。人飲みしたイアン氏は「甘く、ほろ苦く、喉越しが快く、口が気持ちいい」「これは体の芯まで谷川が吹き抜けたような…」と独特な表現を使い、その味を絶賛した。
この後、美味しい飲み物を飲んだあとの恍惚感を「谷川が吹き抜けた」と表現したことに、一部読者から「凄い!」と評価の声が上がった。(『美味しんぼ』5巻より)
体を包み込むこの恍惚感はどうだ…!
東西新聞社との会食で、トリュフを食べたフランス・ルタシ社のショーバン社主。
自身お気に入りのトリュフを口にすると、「ああこの香り…。体中に生気が沸き起こり、活力がみなぎってくる。そして同時に体を包み込む、この恍惚感はどうだ…!」と大絶賛した。
この漫画を読み、トリュフには「体を包み込む恍惚感がある」と思った人もいたようだ(『美味しんぼ』5巻より)
独特な表現も見どころの1つ
少々オーバーにも思えてしまうが、その味の表現も醍醐味の1つとなっていた様子。SNS時代、誰でも食レポを世に放つことができるようになった現代、『美味しんぼ』の影響を受けた表現を用いる人もいる。調理法だけでなく、「味の表現」にも、大きな影響を与えた作品といえるだろう。