フリーアナウンサー川田裕美が語る、熱烈な“あんこ愛” 「深夜にテレビを見ながらの1人あんこは至福のとき」
恥ずかしがらずに「好き」って言ってよかった
――今回は1冊で47品をご紹介していますが、きっともっとおすすめのお店があるんでしょうね(笑)。川田:そうなんです。本にしたら、何百冊ってできるんじゃないかってくらい! 東京だけでも全然網羅できていないですから。今回入れられなかったけれど、あそこも紹介したかったなっていうお店もありますし、地元・大阪のお店もおすすめしたいって思いますし。 自分でもいろいろチェックしていますが、こうやって「あんこ好き」を発信していると、いろんな方から「これ知ってる?」って教えていただけるんです。和菓子屋さんって歴史があるお店ばかりなので、ネットに載ってないお店もたくさんあって。知る人ぞ知るお店に行って、お話を聞いたりすると、もう一生かけても巡りきれないんじゃないかって思いますね。
――ライフワークとしてはピッタリですよね! ぜひ地方版も出していただいて、それを片手に街歩きしたいです。
川田:本当に実現したいですね。いつか、おばあちゃんになってからでもいいので、製あん所の方とコラボして、スイーツをプロデュースしてみたいなっていう夢もあるんです。実は和菓子と同じくらい洋菓子も好きなので、和洋折衷のものを企画して、もっと世の中にあんこ好きが増えるように!
――あんこトークも聞けたら嬉しいです!「今日の手土産はコチラです」みたいな。
川田:いいですね! 本当に、今はいろんなチャンネルがありますからね。どんどんやりたいことが広がっていきます。
――フリーアナウンサーに転向されて、パーソナルな情報を発信した結果、こうして本が出版され、また新たな夢ができて……と、振り返れば「好き」がお仕事につながっていますね。
川田:幸せなことですよね。好きなことを仕事にするのって、最初は難しいことなんだって思っていたんです。でも、身近な人に言うことから、だんだんと世界が変わっていくんだなって、実感しています。恥ずかしがらずに自分は「これが好きです」って発信すると、想像していなかった方向につながっていくので。
――他の人より、あんこをたくさん食べてると言わなかったら……。
川田:今も、ずっと家であんこを食べてるだけでした(笑)。振り返ってみれば、フリーになった瞬間もそうでした。お仕事がゼロだったので、すごく怖かったんですが、テレビの仕事をするなら「東京の世界を見てみたい」っていう思いが強くて。生活がどうなるのか、この先の自分がどうなっていくのかを考えて尻込みするよりは、まず飛び込んでみようって。「これが好き」も「こうしたい」も、まずは発信してみることから始まるので。そうすると、誰かが手を差し伸べてくれたり、同じことを思っていたよと言ってくれる人もいたり。絶対無理って思っていたことも「こっちの案ならいけるんじゃない?」とアドバイスをしてくれる人も出てきたりして、ありがたかったですね。
――先ほども、やってみたいことを「いつか」「おばあちゃんになってからでも」とおっしゃっていて、夢に対してゆったりと構えていらっしゃるのが印象的でした。もともと、きっちりと目標や予定を立てていくタイプではないのですか?
川田:そうなんです。そういう計画性は、前からあまりなくて(笑)。「やってみたい」と思ったら、やらずにはいられない、みたいなタイプです。なので、今は1つひとつ目の前の仕事をしっかりとやっていくのが目標です。そうやって真面目に積み重ねていったら、いつかまたバッと広がる瞬間がくると思うので。これからも大好きなあんこを食べながら、想像のつかない未来を楽しめたら、幸せですね。
■書籍情報『東京あんこ巡り』
著者:川田裕美
出版社:KADOKAWA
価格:1,650円(税込)
<発売中>
https://www.kadokawa.co.jp/product/321907000334