『鬼滅の刃』炎柱・煉獄杏寿郎が炭治郎らに示した道ーー第188話、蛇柱・伊黒の過去を読んで
また、列車に潜む魘夢を炭治郎が撃破したのちに、杏寿郎は二百人余りの乗客たちと仲間の隊士たちを守るため、上弦の参・猗窩座を相手に一人で立ち向かい、命を懸けて守った。「俺は俺の責務を全うする!! ここにいる者は誰も死なせない!!」この印象的な台詞は、杏寿郎のキャラクターを端的に説明しているといえるだろう。
杏寿郎は、炭治郎にとっての精神的支柱でもある。なぜなら、無限列車のエピソードにて、杏寿郎が猗窩座に殺されて以降、上弦との闘いで苦戦するたびに、杏寿郎の存在を思い出しては奮起するからだ。杏寿郎の幻影を見たり、命賭けで仲間を守り抜いたりもする。杏寿郎の死後、炭治郎には頼もしさも感じられるようになったのだ。
無惨との決戦の最中、無惨や柱の過去のエピソードに飛び火するなど話の展開が読めない状態になっている。以後、登場人物たちの意外な過去が次々と明かされていきそうだ。
(文=梅澤亮介)