『鬼滅の刃』“始まりの呼吸法”とは? 第186話で明かされた継国縁壱の過去
『鬼滅の刃』第186話(「週刊少年ジャンプ」1月8日号掲載)では、「古の記憶」と題して、“始まりの呼吸法”を生み出した継国縁壱のエピソードが描かれた。
前話では、鬼滅隊当主のもとにいた禰豆子が炭治郎の瀕死の状態に勘づき、兄のところへと向かった。一方、悲鳴嶼行冥、伊黒小芭内、甘露寺蜜璃、冨岡義勇ら柱たちは、鬼の始祖である鬼舞辻無惨と死闘を繰り広げていた。
今話では、炭治郎の魂が戦国時代へとさかのぼる。彼の生家と似た場所へと向かい、始まりの呼吸法を生み出した継国縁壱を目にする。縁壱の外出中、彼の妻は無惨に殺されていた。それから無惨を倒すことを決意することになる……。
本作の序盤で、炭治郎の外出中、家族全員が無惨に殺された状況と重なるシーンだ。炭治郎と継国縁壱とのつながりや、日の呼吸法について、重要な展開が続くと思われる。そこで本稿では、継国縁壱と日の呼吸法について掘り下げて解説する。
縁壱は、戦国時代、隊士の呼吸法を生み出した人物。それが後述する日の呼吸法である。縁壱は、十二鬼月上弦の壱・黒死牟(継国巌勝)が人間だったころの双子の弟。剣術の神童であり、日の呼吸法を体得できない兄には嫉妬され続けていた。無惨をあと一歩のところまで追いつめたことでも知られている。そんななか、兄は無惨と出会い、永遠の命と日の呼吸法を上回る力を手に入れるため、鬼となった。縁壱は鬼の兄との闘いの最中、日の呼吸法の激しい消耗で命がとだえた。
日の呼吸法とは、始まりの呼吸法であり、水の呼吸法を含めたその他の呼吸法は日の呼吸法の派生にすぎない。炭治郎の生家に伝わるヒノカミ様に捧げる舞いのヒノカミ神楽を応用させたものである。ヒノカミ神楽は、第40話にて、十二鬼月下弦の伍・累との死闘で瀕死の状態におちいり、炭治郎に走馬灯がよぎることで初めて見えた。そこで彼の父は、ヒノカミ様への舞いを捧げており、その動きと呼吸法を戦闘にて応用し会得した。