Aぇ! group、1stアルバム首位獲得 ロックからアイドルポップまで『D.N.A』に詰まった多彩なサウンドと爆発力
Aぇ! groupらしさあふれるエンターテインメントに振り切った楽曲の数々
一方、幸福感あふれるアイドルポップ路線でも佳曲が揃っている。いわゆる“モータウンビート”の「Wonderful!!」や、ウィンドチャイムの響くイントロからメロディアスでグルーヴィーな楽曲が展開していくファンクなポップ「Colorful Days」、きらびやかなアレンジがこてこての関西弁を包み込む「やったろかぃ!」など。これらの楽曲では、ストリングスに加えてブラスセクションのリッチな響きがキラキラ感を演出する要になっている。やはり、はつらつとしつつも贅沢なサウンドにはブラスが欠かせない。
こうした流れからすると、Ayumu Imazuが提供(編曲にESME MORI)した「AKAN」は音数が控えめの現代的なアレンジで、ほかの楽曲とは少しカラーが異なっている。コンパクトで端的なイントロからのAメロのシンプルさは、ほかのどの曲と比べてもガラッと違う。そのぶん、音作りであるとか、メロディや歌詞のキャッチーさで華やかさを演出している。
シリアスなパフォーマンスを突き詰めるよりも、“関西”ノリ的なキャラクターを押し出してエンターテインメントに振り切った賑やかな楽曲が揃った本作。今後、活動を重ねるにつれてどういう方向にグループが進んでいくのかにも期待しつつ、1枚目のアルバムならではの爆発力を楽しんでおきたいところだ。




















