あいみょん、チャットモンチー、音田雅則、ガラクタ……新しい恋へと向かう春に聴きたいラブソング

音田雅則「恋心は踊る」
今、勢いづきつつある若手ミュージシャンにも恋の予感を彩る楽曲がある。現役音大生シンガーソングライター音田雅則が1月28日にリリースした「恋心は踊る」は、イントロからワクワクが止まらないポップスだ。往年のJ-POPナンバーにも比肩する華やかさが溢れている。〈少し伸びた担々麺/柔らかい、まるで君の頼みたい〉という聴き逃せないワードチョイスで幕を開けるこの歌は、結ばれたての恋人に対してあれこれとイメージを広げていく。熱烈な感情を瑞々しく活写した等身大の楽曲だ。
ガラクタ「一目惚れ」
2022年に名古屋で結成された4ピースバンド・ガラクタ。現在、着実に支持を増やしつつあり、3月25日には東京での初ワンマンライブが決定している注目株だ。2月26日に初の全国流通盤『雨のち君で晴れに変わる』をリリースしたが、その1曲目「一目惚れ」はまさにこの春大きく話題を呼ぶであろうラブソングである。
この曲で歌われるのはタイトル通り、相手を一目見た瞬間に沸き立ってしまう心模様だ。ピアノやストリングスで彩られた清廉なバンドサウンドと、すっきりとした耳触りのハイトーンボイス、そして“桜”のモチーフが春めいた真っ直ぐな心情を見事に掬い取っている。主人公の期待と不安が入り混じる生まれたての恋心を表現した歌詞とサウンド、2分30秒にも満たないその潔いランタイムもこの楽曲のエネルギーへと繋がっている。コンパクトかつ伝わりやすく、過不足なく楽曲の世界を描ききる はるのソングライティングは、ガラクタの武器と言えるだろう。
ガラクタは結成初期に発表した「ラブレター」が反響を呼びそのキャリアが始まっており、その後も多くのラブソングを作り続けている。代表曲「アイラブユーが足りないの」(2023年)は恋焦がれる相手へのいじらしい気持ちを歌い、「一生片想い」(2024年)は報われそうにない思いを切なげに歌う。男女の目線も自由自在に切り替え、成就した恋も芽生えたての想いも満遍なく描く。あらゆる形のラブソングを世に送り続けているのだ。
今回のEPもラブソングが中心だ。1曲目が「一目惚れ」であることから、それ以降の楽曲はすべて既発曲ながら“一目惚れが成就した未来”の出来事のように新しい意味を帯びて響いてくる。2人の暮らしへの愛おしさが満ちる「あくびがうつる」や、切実な思いが募り溢れ出す「愛してるだけ」など、より深く生活へと浸透するような恋の歌で溢れている。
“使い物にならないものだったり役に立たないものだったりするけど、視点によっては価値を見いだされるものもある”(※)という意味を持つ“ガラクタ”をバンド名にしていることからも、ささやかだが誰かにとっては大切で特別な想いを描くというのはその根幹にある精神なのだろう。EPには『フグとタコと僕らのミライ』に提供した初の映画主題歌「ボーイズアンドガールズ」も収録。若者の悩みにフォーカスを当てたファイトソングになっているが、こういったタイアップ楽曲をきっかけにラブソング以外の表現のポテンシャルも示している。
ガラクタのあらゆる楽曲に共通しているのは普遍的な温かみや、聴き手の気持ちに寄り添ってくる人懐こさだ。メロディやサウンドをこれ以上なくポップに振り切った「一目惚れ」はさらに多くのリスナーを魅了していく可能性に満ちている。人々の恋を彩るのみならず、ガラクタに対しての恋心も芽生えさせてしまう、そんな1曲だろう。
※:https://recochoku.jp/ch/recolog/garakuta/
■リリース情報
New EP『雨のち君で晴れに変わる』
価格:¥1,800(税込)
配信:https://garakuta.lnk.to/Aftertheraincomesthecalmlikeyou
M1. 一目惚れ
M2. あくびがうつる
M3. したいことリスト
M4. デートしよ!
M5. ボーイズアンドガールズ
M6. 愛してるだけ
■ライブ
『雨のちガラクタで晴れに変わるワンマン!!!』
日程:2025年3月25日(火)
会場:東京 LIVE HOUSE FEVER
開場:19:00
開演:19:30
前売料金:オールスタディング¥3,500(税込)*ドリンク代別
入場制限:未就学児童入場不可
枚数制限:お一人様1公演につき2枚まで
受付URL:e+(共通)https://eplus.jp/garakuta/
Twitter:https://x.com/garakuta_band_
Instagram:https://www.instagram.com/garakuta_band_/
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