あいみょん、チャットモンチー、音田雅則、ガラクタ……新しい恋へと向かう春に聴きたいラブソング

新しい恋へと向かうラブソング

 恋とは幻想の延長という考え方もあるようだが、それでもやはり恋は日々を輝かせる原動力になり得るものだ。そして音楽は時に恋へ向かう気分を高める役割も果たす。本稿ではこれからの季節を彩ってくれるような、春に聴きたいラブソングを紹介していきたい。

あいみょん「桜が降る夜は」

あいみょん – 桜が降る夜は【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 

 まずはあいみょんが2021年にリリースした軽やかな春のラブソング。〈微妙な距離の2人〉と認識しつつ、近づいていくことに抗えない気持ちが夜桜の景色とともに綴られている。晴れやかなメロディで歌われる〈この体ごと貴方に恋してる〉というサビのキラーフレーズは、言葉や理屈では説明し尽くせない恋の煌めきを見事に言い当てている。一過性のものであれ、刹那的なものであれ、その瞬間に動いた自分の心と真摯に向き合う。あいみょんのラブソング作家としての本質が発揮された1曲だろう。

チャットモンチー「風吹けば恋」

チャットモンチー「風吹けば恋」

 ゼロ年代オルタナティブロックの至宝であり、今なおシーンへの影響が色濃いチャットモンチーは様々な恋の歌を残してきたバンドだが、中でも2008年にリリースした「風吹けば恋」は特にエネルギー溢れるラブソングだ。ユーモラスな語彙を得意とする高橋久美子(Dr)の作詞によるこの曲はどう足掻いても惹かれてしまう恋心を獰猛な演奏に乗せて歌っている。疾走するサウンドで届けられる〈走り出した足が止まらない〉という全力の高揚感は今もなお人々の恋を突き動かし続けている。

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