WurtSは研究者として卓越し、音楽家として飛躍する 多方面なサウンドへ進化したEP『MOONRAKER』全曲解説
「SWAM」は、『ポカリスエット「来たぞ、インハイ。」』企画への書き下ろし曲。フロアライクなダンスチューンだが、女性の声によるカウントダウンから始まって、フックとなるガヤがふんだんに盛り込まれており、新しいジャンク感がある。すでに板についたWurtSのフリーキーなラップも鮮やかだ。
「ふたり計画」は、“誰もが登場人物になったかもしれない、誰かの性愛にまつわる体験談”を投稿するサービス「純猥談」とのコラボソングであり、短編映画シリーズ第4作「いつか回り回って恋人に戻れたら幸せです」の主題歌だ。リバイバル感のあるパワフルなオルタナティブロックに乗せて、恋愛における喪失感が色濃く描かれており、珍しくノンフィクション性が高い。
このように、EP『MOONRAKER』の楽曲には新たなアプローチが随所に見られ、とりわけラストに収められた新曲「MOONRAKER」が存在感を放つ。作詞・作曲・サウンドプロデュースはWurtS自身だが、アレンジを手がけたのは久保田真悟(Jazzin'park)。久保田というと、近年ではKing & Prince「恋降る月夜に君想ふ」、ずっと真夜中でいいのに。「正しくなれない」、Mrs. GREEN APPLE「ダンスホール」、なにわ男子「初心LOVE」といった、華やかで胸をキュッとさせる甘酸っぱさや切なさを混ぜた名ポップソングを手がけたコンポーザーである。
「MOONRAKER」はメランコリーな鍵盤から始まり、華やかなホーンとWurtSの歌がほぼ同時に聴こえるというイントロからして、これまでにはない展開。ドラマティックな抑揚をつけたボーカリゼーション、分厚いホーンとバンドアンサンブルが呼応するようにして、エモーションを高めていく。EDMを基調としたダンスミュージックとオルタナティブロックがWurtSサウンドの2軸だが、この曲はどちらにも当てはまらない。生音主体の躍動感あふれる強力なポップソングだ。ロマンチックでSFチックな“僕”と“君”のラブソングでありながら、多くの聴き手を巻き込む壮大さをも宿している。
時代を見据えた研究者としてより研ぎ澄まされながら、音楽家としても飛躍的な進化を遂げている。本EPを携えたWurtSの今後の活躍が非常に楽しみだ。
■リリース情報
WurtS 『MOONRAKER』
2022年11月16日(水)発売
・初回生産限定盤(デジパック仕様):¥5,280(税込)
・通常盤:¥2,200(税込)
【収録内容】
CD(初回生産限定盤、通常盤共通)
M1. Talking Box (Dirty Pop Remix)
M2. コズミック
M3. SWAM
M4. ふたり計画
M5. SPACESHIP
M6. MOONRAKER
Blu-ray(初回生産限定盤のみ)※Blu-rayプレイパス対応
「W’s LIVE 2022」at Spotify O-EAST
ふたり計画
Talking Box (Dirty Pop Remix)
BOY MEETS GIRL
僕の個人主義
分かってないよ
SPACESHIP
NERVEs
ブルーベリーハニー
オブリビエイト
魔法のスープ
SIREN
-Encore-
リトルダンサー feat. Ito (PEOPLE 1)
地底人
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