BTS SUGA、職人気質な一面とレア度の高い笑顔 誕生日前のV LIVE配信から感じた優しさ

 BTSのSUGAが、3月9日に誕生日を迎える。すでにSNSでは、各国のARMY(ファン)が地下鉄やバス停などに出稿したセンイル(誕生日)広告が共有され始め、当日に向けてますます盛り上がりを見せていきそうだ。

 なかには、2月18日だったJ-HOPEの誕生日と共に祝福する気持ちから、ストリートチルドレンにおもちゃや食べ物を配布するプロジェクト「HOPE FROM SOPE(SUGA+J-HOPE)」に取り組んでいるARMYの姿も。

 「Permission to Dance」を通じて、“離れていても同じ空の下で繋がっているのだ”と歌ってきたBTS。メンバーの誕生日は、そんな温かな想いがまさに世界中で広がっているのを感じられる嬉しい光景だ。

 そしてSUGAの誕生日翌日(3月10日)から、BTSはソウルにて韓国では2年5カ月ぶりとなる念願の対面コンサート『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE-SEOUL』を開催する。さらに3月12日には日本でもその様子が全国の映画館でライブ・ビューイングされるなど、心弾む日々が間近に迫るなか、SUGAが3月1日にV LIVEでライブ配信を行なった。

揺るがないスタンスから伝わるさりげない優しさ

 例年BTSのメンバーは、自身の誕生日にV LIVE配信をするのが、いわば“お約束”になっている。楽曲制作などいつも様々な作業を並行して進めているSUGA。しかも今はコンサートの準備や体調管理にも試行錯誤している真っ最中だ。

 さらに、決して日頃から口数の多いタイプではないSUGAがスケジュールの合間をぬってのライブ配信。“30分時間がある”と思ったときに、「少しだけ皆さんに会いに来ました」とすぐにARMYとのコミュニケーションを取ろうと考えてくれる。そうした大げさではない愛情表現がじんわりと温かい。

머리가 많이 길었습니다

 一方で常にかまってくれるわけではないところも、また彼のニクい部分だ。SUGAのライブ配信には、これまでも度々メンバーが乱入しようとするシーンがあった。だが、SUGAはその気配に気づいても顔色を変えず自分のペースを崩さない。ついにはVが暗証番号を覚えて強行突破で乗り込んできた、なんて場面もあったほどだ。

 この日も、ドアの曇りガラスから誰かが覗いているのがわかったが、「うしろにいるのはパク・ジミン(JIMIN)だと思います」とつぶやいたきり。ドアを開けて迎え入れることなく、JIMINらしき人影はそのまま立ち去ってしまうのだった。

 やると決めたことには集中して取り組み、途中で何があっても乱されない。いつも自分の信念が揺らぐことなく突き進むSUGAだからこそ、メンバーはしきりに絡んで振り向かせたくなるのかもしれない。また、そんなSUGAを知っているからこそ、ARMYも向けられた愛情を受け止めずにはいられないのだ。

フラットだからこそ際立つ、メンバーへの評価

 また、この日のライブ配信ではSUGAがプロデュースを手掛け、JUNG KOOKが歌った「Stay Alive」についても言及。これまでも様々なアーティストの楽曲を手掛けてきたSUGAだけに、歌手・JUNG KOOKをどのように評価しているのか気になるところ。

 すると「JUNG KOOKは歌がものすごく上手なので、特に難しい部分はなかった」と、さらりと絶賛。キーの高低差が激しい楽曲であること、そしてタイミング的にSUGAがアメリカに長期滞在していたため、JUNG KOOKが1人でレコーディングしたことも明かされた。

 以前、BTSの公式YouTubeチャンネル「BANTANTV」では、SUGAが納得いくまでレコーディングを繰り返すビハインドが公開されていたことを思い出す。何度も聴き返しては、調整していく様子は職人と呼びたくなる眼差しだった。

[BANGTAN BOMB] SUGA's '신청곡 (Song Request)' recording behind - BTS (방탄소년단)

 そんなSUGAが「ミックスを渡す前まで聴きながら編集したんですけど、すごく気に入ったから再レコーディングもしませんでした。JUNG KOOKが歌をすごくうまく歌ってくれたから。本当に才能が多い子ですよね」と淡々と振り返る。そのフラットな視点と語り口にこそ、SUGAの飾らない本音であることがわかるし、JUNG KOOKへの信頼が改めて伝わってくる場面だった。

 SUGAは、かねてよりスタッフから「愛情表現アレルギー」と称されるほど、メンバー間の照れくさいやりとりが苦手だ。だが、求められる愛情表現を敬遠するからこそ、本音で語るメンバーへの想いやリスペクトがまっすぐ届く。そこも、SUGAならではの唯一無二な魅力だといえるだろう。

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