釘宮理恵&日笠陽子、『呪術廻戦』第2クール盛り上げる新キャストに注目 声優としての実績、役どころから考える今後の活躍

『呪術廻戦』
『呪術廻戦 Vol.1』初回生産限定版

 昨年10月のアニメ放送スタートから、その痛快なバトルとホラー要素の融合で人気高騰中のアニメ『呪術廻戦』(毎日放送、TBS系)が、呪術高専東京校と姉妹校である京都校との交流試合を描いた第2クール「京都姉妹校交流会編」に突入。第1クール第8話で登場済みの東堂葵(木村昴)、禪院真依(井上麻里奈)、三輪霞(赤﨑千夏)に加え、京都校の教師=庵歌姫(日笠陽子)と、京都校のメンバーとして西宮桃(釘宮理恵)、究極メカ丸(松岡禎丞)、加茂憲紀(日野聡)が新たに登場する。今回は、新キャストから釘宮理恵と日笠陽子にスポットを当て、声優としてのキャリアをはじめ、今回の役どころや魅力などを考察する。

釘宮理恵が放つ変わらぬ魅力は『呪術廻戦』でも健在

 釘宮は、現在『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』と熾烈な動員ランキング争いを繰り広げている、映画『銀魂 THE FINAL』の神楽役でも知られる。お団子ヘアにカンフー服、「〜アルヨ」という特徴的な語尾は、もはや同役における彼女の代名詞とも言えるだろう。

 そんな釘宮は、1998年にゲーム『étude prologue 〜揺れ動く心のかたち〜/SS版』の佐伯悠見役で声優デビュー。キーが高く甘さのある特徴的な声で、数多くのキャラクターを演じ確固たる地位を築いた。2010年代以前には、アニメ『灼眼のシャナ』(TBS系ほか)のシャナ、『とらドラ!』(テレビ東京系)の逢坂大河、『ゼロの使い魔』(TOKYO MXほか)のルイズ(・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール)などのヒロインを演じ、ライトノベル原作のアニメにおける人気の立役者の一人となった。また、『ハヤテのごとく!』(テレビ東京系)の三千院ナギも有名で、三千院らツンデレのヒロインを数多く演じていることから「ツンデレの女王」との異名も持つ。

 特徴ある声ゆえに一風変わった役も多く、例えば『東京喰種トーキョーグール』(TOKYO MXほか)の鈴屋什造は体中縫い傷だらけ、『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園- 未来編』(TOKYO MXほか)の万代大作は、巨体・素朴な顔・可愛らしい声のギャップが衝撃的だ。全身鎧の身体だが、中身は11歳の少年という『鋼の錬金術師』(毎日放送・TBS系)のアルフォンス・エルリックも特殊な役だと言える。2003年版と2009年版の両方でアルにキャスティングされたのは、声と役が見事にマッチしていたからだろう。さらに『ミュークルドリーミー』(テレビ東京系)のゆに、『グランブルーファンタジー』のビィ、『デジモンアドベンチャー:』(フジテレビ系)ではファンビーモンなど、人間ではないキャラクターも多く演じている。これらの役柄を演じるには相当な想像力が必要とされ、キャリアや才能だけではないものがあるからこその幅広さだと言えよう。昨年のアニメ『ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル』(TOKYO MXほか)では、二人が一対になった双子の敵役=【双子】(ダブル)を演じ、無垢がゆえの残酷さを表現した、今までとは異なる演技で視聴者を震撼させた。

 『呪術廻戦』では、呪術高専京都校3年の西宮桃を演じる。西宮は魔女のようにほうきに乗って飛び回り、ほうきや風を自在に操る呪術師で、身長は150センチ前後。小柄な役を多く演じてきた釘宮にはうってつけの配役だ。ふだんはおとなしく冷めたキャラクターだが、尊敬する禪院真依がバカにされると急に口が悪くなる。その豹変ぶりをどのように演じるのか見ものだ。

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