山田涼介、ソロアルバムでランキング首位獲得 多彩な楽曲と表情が垣間見える良作『RED』楽曲解説
CD Chart Forcus
参考:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2025-04-28/
2025年4月28日付(4月22日発表)のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのはRyosuke Yamada『RED』で、推定売上枚数は114,910枚だった。続いて2位にはMAZZEL『Royal Straight Flush』が32,375枚でランクイン。ほか、トップ10圏内の初登場作品としては、5位 布袋寅泰『GUITARHYTHM VIII』(15,419枚)、7位 QUARTET NIGHT『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX メドレーアイドルソング』(9,048枚)、9位 NCT WISH『poppop』(5,777枚)、10位 Aooo『Fooocus』(4,682枚)があった。
本題に入る前に少し寄り道。布袋の最新作『GUITARHYTHM VIII』には石野卓球との初のコラボ曲「Move Your Body (feat. 石野卓球)」が収録されている。異色な組み合わせのようでいて、もともとの布袋のニューウェーブ趣味を考えると納得のコラボレーション。エレクトロニックボディミュージックを思わせるシンセリフにギターが乗る、とても“らしい”コラボだが、一番の聴きどころは三連のフレーズが重なる間奏で、ポリリズムやポリメーターなどを折に触れて取り入れてきた石野のカラーが出ている。
さて、今回取り上げるのは首位のRyosuke Yamada『RED』。Hey! Say! JUMPのメンバー、山田涼介のソロアルバムだ。冒頭を飾るリード曲の「RED」は、展開がドラマチックに二転三転するユニークな1曲。ジェットコースター的と言うよりは、舞台上で場面を転換するようにSEを挟みながら表情を変えていく流れが面白い。それぞれのパートはあまり奇をてらわずストレートな印象だが、それだけに2分15秒頃から一瞬登場するグリッチパートがひときわ新鮮だ。
そこからエッジの立った楽曲が続くかと思いきや、華やかなブラスのフレーズやギターが散りばめられた、親しみやすいアレンジの「Please! Please! Please!」や、ピアノとウィンドチャイムで幕を開け、ストリングスが流麗に響くメロディアスな王道のアイドルソングを思わせる「Bloomin'」などのラブソングが続く。ダークでありつつ軽快なエレクトロスウィング「CARNIVAL」を挟みつつ、これでもかとストリングスがあしらわれたJ-POPバラード「出ていってよ」へ。後半にも「花のように」のようなR&B調のバラードがあるが、サービス精神旺盛でポップな楽曲はおよそ前半に固まっている。
インダストリアルでメタリックなベースも飛び出るアグレッシブな「VELVET」あたりからやや雰囲気が変わってくる。次の「HUSTLER」はボーイズグループ的なバキバキのヒップホップ曲で、ループ構造のビートにメロディアスなボーカルが絡み、ブリッジでメロウになる定番の展開だ。























